槙野智章(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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ブラジル戦で日本は守備の混乱を露呈した。中盤から前の選手はボールを奪いに飛びだすのだが、最終ラインは押し上げられるほど整っていないタイミングで行ってしまうため、バイタルエリアに広い空白地帯を作っていたのだ。

だが、この日の日本はうまく守備を連動させ、大きな穴を作らなかった。CBとして落ち着いた守備を見せた槙野智章は、進化した秘密を語った。

「代表チームは結果がすべてだと思いますけど、ブラジル戦のあとからチームに出た課題だったり、練習の中でみんなで修正したいい時間が、今日の試合に凝縮されてよかったと思います」

「ブラジル戦の前半と後半で大きく違ったのは、全員の意思疎通が図れていたときに前から行くときにボールを取れてたし、どこからスイッチを入れるのか、そういう全体の意識を統一できたのがよかったと思います」

長友佑都も同じ意見だった。

「今日はブラジル戦とは違って前半からいい守備、プレスがハマっていていい守備ができたと思います。ブラジル戦の後に僕たちはすごくミーティングをしてコミュニケーションを取ってみんなで話し合ったのですが、行くところ、ブロックを作るところ、今日はハッキリできていたんじゃないかと思います。相当話したので」

「ブラジル戦よりチャンスはあったと思うので。(ベルギーは)トップレベルの選手たちなんで、しっかりとチームでいい守備をして攻撃につなげられた、しかもチャンスを作っていたというのは評価してもらっていいと思います」

「僕は手応えをつかみましたけれどね。でも結局は負けてるんでね、ワールドカップだとこれでは勝ち点0で終わってしまうので、もちろん差は認めなければいけないですけど、強はブラジル戦よりもいい試合ができたんじゃないかと、個人的にはポジティブに考えています」

「次につなげるための日々の努力は、自分自身は明確に見えています。(この2試合は)意味のある2試合でした」

2試合を終えて0勝2敗得点1失点4。だが選手たちは自身を打ち砕かれることなく、進歩への手がかりをつかんでいた。

【日本蹴球合同会社/森雅史】