価格低迷に苦しんできた中国のレアアース産業だが、ここにきて需給バランスと価格が回復しつつある。

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価格低迷に苦しんできた中国のレアアース産業だが、ここにきて需給バランスと価格が回復しつつあるようだ。金属関連の情報サイトである中国鉄合金在線も13日、10月のレアアース輸出量は前年同月比1%増、輸出額は同65%増だったと報じ、価格面でも回復傾向がみられることを示した。

中国鉄合金在線は、シンクタンクの中商経済研究院が最近になりまとめた調査報告に基づき、2017年1−10月の中国レアアース輸出量は前年同期比10.7%増の4万1939トン、10月単月では同1%増の3467トン、1−10月の輸出額は同23%増の3億3900万ドル(約385億円)、10月単月では同65%増の3526万2000ドル(約40億円)だったと紹介した。同統計からは、レアアース輸出について収益性の改善が見て取れる。

新華社によると、10日に広西チワン族自治区南寧市で行われた中国レアアースフォーラムで中国有色金属工業協会の陳全会長は、「近年来、レアアース産業は政策の指導、業界の自律、企業の刷新の相互作用の下で、徐々に上向きになっている」と述べた。

陳全会長はさらに、17年第1−3四半期(1−9月)における希土類輸出価格が同13.3%、希土類酸化物が同7.8%いずれも上昇したとして、「輸出量は増加・価格は暴落」の局面が徐々によい方向に転換しつつあるとの見方を示した。

レアアースの需給バランスが崩れた中国国内の要因としては、採掘の許認可をめぐる“腐敗現象”があった。レアアースの重要な産地である江西省・安遠県では14年12月までに、共産党の県委員会元書記(元県トップ)が巨額の賄賂を受け取って業者に不正に採掘権を与えていたとして懲役17年の有罪判決を言い渡された。同県ではその他にも、党委員会や県政府上層部20人以上が失脚した。

そのため、中国当局はレアアース採掘の規制や管理・監視を強化している。最近では海南省国土資源庁が10日、石油資源の開発には力を入れる一方で、レアアースやサンゴ礁石灰岩の採掘を禁止する20年までの資源利用計画の実施を中央政府が認めたことを明らかにした。(翻訳・編集/如月隼人)