東京モーターショーが10月27日から11月5日にかけて東京ビッグサイトで行われた。世界5大モーターショーの1つとして、東京モーターショーには中国からも複数のメディアが取材に訪れたが、中国メディアの易車はこのほど、東京モーターショーでは新しい自動車だけでなく、ショーの運営方法や日本人に対する新しい知見を得るに至ったと伝えている。

 記事は、東京モーターショーを取材して見て、日本の運営方法は中国国内のモーターショーと大きな違いがあることがわかったと紹介。たとえば中国ではメーカーの発表が行われる際はブースの周囲にカーテンを設置し、全ての人が退出させられ、メーカー側が招待したメディアだけがブース内に入り、取材することができると紹介。それゆえ、招待されなかったメディアはカーテンの外側で惨めな思いをすることになるとした。

 一方、東京モーターショーでは招待されたメディアか、自ら応募したメディアかという区別すらなく、メディア関係者であれば自由に席に着き、撮影することができたと紹介。それだけに、人気のあるメーカーには多くのメディアが取材に殺到するため、一部ブースではメディア関係者による長蛇の列ができたとしつつも、日本人のメディア関係者は誰もが静かで、秩序のもとで列に並んでいたと驚きを示した。

 また、東京モーターショーでは用意してある席の前列がメディア関係者の席であることにも大きな衝撃を受けたと紹介。中国であれば最前列はメーカーの重役が座る席だとする一方、日本では「メディア関係者に対する敬意を感じることができた」と指摘。こうした点は中国のモーターショーとの大きな違いの1つであるとした。

 さらに記事は、東京モーターショーでは「日本人に対する新しい知見」も得たとし、それは「日本人が時間を守ること」や「ルールを守ること」だったと紹介。この評判は前から耳にはしていたというが、東京モーターショーで評判が嘘ではなかったと知ったという。

 中国のモーターショーでは企業のトップが発表会の場で、予定の時間を大幅に超えて長々とスピーチを行い、メディア関係者がスケジュールの都合で取材できずに退出することも少なくないと紹介する一方、日本ではすべての発表会が決められた時間どおりに行われていたと紹介。これは日本人が時間を守り、前もって定められたルールを守って、時間の制限内に発表していたことの表れだとし、そのおかげで効率よく取材することができたと感想を綴っている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)hiro1775/123RF)