あふれるものを捨ててすっきり暮らしたいのに、なかなか捨てられない。いつか一気に捨てようと思っているけれど、時間がない。そんな“捨てられない族”の間で今、1日15分でできる「ゆる捨て」が注目を集めています。少しずつできるところから捨てればいいので、無理することなく、「捨て力」が自然につくのが、ゆる捨ての大きなメリットです。

そこで今回は、忙しくてものが捨てられないと悩むESSE読者が「ゆる捨て」に挑戦。その模様をダイジェストでレポートします。


一気に捨てない「ゆる捨て」ってどんなもの?

「ゆる捨て」の提唱者であり、関連著書のあるブロガーの筆子さんにゆる捨ての方法とメリットを聞きました。

「方法はいたってシンプル。毎日15分だけ、気になる場所のいらないものを捨てていくだけ。捨てるものは、あきらかな“ゴミ”からでいいんです。体力も気力も使わず、気分転換にもなるので、これまで腰が重かった人にもおすすめです」

しかも、一気に捨てる方法と違い、短時間できるのが魅力だと話す筆子さん。

「1回の作業時間が短くてOKなうえ、やりやすい場所からでいいので、判断に迷わず、隙間時間でできます。ものが減ることで片づけや掃除の時間が短縮でき、探し物もなくなり、時間にゆとりが生まれます」

そして、達成感が得られやすいのもポイント。

「目の前の不要なものを捨てるだけ、とハードルが低いので成功しやすく、だれでも簡単に達成感を得られます。それにより自信がつき、さらに捨て作業のモチベーションがアップするんです。まずは1週間だけ毎日続けてみてください。忙しいときは5分でもOK。自然と捨て力がつきますよ」なんでも先のばしにしてものが捨てられない読者が、1週間ゆる捨てに挑戦!

体験してくれた読者・吉田優貴さんのDATA
・本人30代
・夫、長男(3歳)、二男(1歳)と2LDKのマンション暮らし
・掃除は好きだけど片づけは後回しで、あふれるものは中にしまい込んで見て見ぬふり…

片づけが苦手なうえに、やんちゃな男の子2人の育児に追われて、ものはたまっていく一方。「今度やろう」「一気にやろう」と片づけを先のばしにしがちな吉田さんに1週間、15分ゆる捨てに挑戦してもらいました。●1日目は洗面台の引き出し1つからスタート


まず手をつけたのは、引き出しいっぱいにつめ込まれた、化粧品のサンプル類。引き出しの中身を全部出して、明らかにいらないものを取り分けます。「ずっと気になっているのに放置していた場所。息子がお昼寝している間にやってみたら、15分で驚くほど捨てられました。これなら続けられそう!」。


こちらが捨てる前の状態。


カンペキではないけど取りやすくなった!15分間、ゆる捨てを実行した結果、奥がまったく見えなかったのが、すっきり見やすく!


パッケージが明らかに古いものやベタついているものなど、考えずに捨てられるものだけ分けたらなんと83個も!「予想よりもパッと、いらないものが選べてよかったです!」(吉田さん)。・筆子さんのアドバイス!

「サンプルに限らず、割り箸や割引券など無料でもらったものは、無意識に雑に扱いがち。その分、思い入れもないから捨てやすく、初日のゆる捨てにはぴったりです」●2日目はキッチンのつり戸棚のケースをチェック


次に目をつけたのは、お茶やコーヒーをしまっているはずの黄色い収納ケース。「棚全部手をつけるのは大変そうなので、ケース1個だけにしました」。できるところからでOKなのがゆる捨てのいいところ。


こちらが捨てる前の状態。


「出してみると、小さい中に賞味期限ぎれのものや、関係ないものも入っていてびっくり」。ぎゅうぎゅうだったケースが、ゆる捨てで半分以下になりました。


捨てたもののほとんどは、賞味期限ぎれの食品とあきビン。「常温の食品は日付を見る習慣がなくて。捨てると自分のクセに気づくんですね」。いつの間にか紛れ込んでいた、哺乳ビンの上の部分も処分。・筆子さんのアドバイス!

「期限切れの食品があるのは、消費しきれない量を買っている証拠。ゆる捨てをすると、そこに気づくことができますよ。つめ込みグセだけでなく買い方も見直してみましょう」●6日目はクローゼットの中を3セットゆる捨て


ゆる捨て力がついてきた6日目に大型スペースのクローゼットにトライ。「休日で夫が子どもを見てくれたので、やる気が出て3セット実践。服は全部出さずに、15分でできる範囲で見ていったので息ぎれせずにできました」。


1セットめは、服と衣装ケースの間に突っ込んだ服。「スペースがたりなくて、普段着はついここに突っ込んでしまって。でも引っぱり出してみたら、普段まったく着ていない服が奥から出てきました(笑)」。


2セットめは、隙間に突っ込んでいた服をしまうスペースがほしいので、そのままクリアケースの中もチェック。「クリアケースをクローゼットから1つずつ出して、いる、いらないを仕分けしました。迷ったら取っておくことにしたので、サクサクと進められました」。


3セットめは、ハンガーにかけた服。「ここは全部出すと大変なので、ざっと見てマタニティー服などもう着ない服だけを抜き出しました」。3セットめは15分かからずに終了。


傷みが目立つ服や、デザインが古い服、サイズが合わない服、今の生活に合わない服など、すぐに判断できるものだけピックアップ。「軽く見ただけなのに16着も手放す服を発見!定期的に見直していこうと思います」。・筆子さんのアドバイス!

「吉田さんのように、服は見た目でダメだと思うものから抜き出すだけでも相当な数が減ります。迷ったときは着てみるのも手。まったく似合わなければ簡単に捨てられますよね。ただし、立て続けに捨てると疲れも出るので、15分やったらなるべく休憩しましょう」1週間ゆる捨てを終えたら、小さなストレスから解放された!

収納や片づけに苦手意識があった吉田さんですが、終わってみれば挫折は1日もなし。思った以上にたくさんのものを捨てることができたと言います。

「一気に片づけるよりも、毎日少しずつ捨てる方がずっと簡単でした。つい先のばしにしがちな自分の性格的にも“無理せず1か所を15分”という短い区切りでやる方法が合っていたと思います。なにより、少し捨てただけでものが劇的に取り出しやすくなり、小さなストレスがなくなったことがうれしいです」

いかがでしたか? 短時間で無理なく続けられる「ゆる捨て」は、ESSE12月号でも紹介。今度こそ不要なものを捨ててすっきりしたい!という人は、ぜひ参考にしてみて。

●教えてくれた人
【筆子さん】
1959年生まれ、カナダ在住。夫と娘の3人家族。ブログ「筆子ジャーナル」で持たない暮らしに関する情報を発信し、月間250万PVに。著書に『それって、必要? いらないものにしばられずに、1週間で人生を変える30の方法』(KADOKAWA刊)

<撮影/山川修一 取材・文/ESSE編集部>