大谷翔平

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プロ野球・北海道日本ハムファイターズの投手・大谷翔平が11日、記者会見で改めてポスティングシステムを利用してのアメリカ大リーグ挑戦を正式に表明した。

注目されるのが、大谷がメジャーでも二刀流を貫くのかどうかだ。本人は会見で「自分の気持ちだけではどうにもならないところはあると思う」と、球団の意向によるとの見解を示している。

12日放送、TBS「S☆1」では、メジャーを経験した野手と投手の双方を取材。大谷がメジャーでも二刀流として成功できるかを尋ねた。

「簡単じゃないと思う」と厳しい見解を示したのは、ニューヨーク・メッツなどで4年にわたりメジャーで戦った元投手・高橋尚成氏。メジャーでは年間の移動距離や時差、試合数の多さが負担となるため「どちらかに絞っていったほうが良いのかな」と提言する。

さらに、高橋氏は日本とメジャーのボールの違いも指摘。日本製よりも重いメジャーのボールは肩やひじへの負担も大きいため、高橋氏は「ケガをしてほしくない」とコメント。大谷のポテンシャルから二刀流への期待には理解を示しつつ「どちらかがおろそかになることもある」と懸念した。

一方、セントルイス・カージナルス時代にワールドシリーズ制覇を経験し、メジャーで8年間を戦ったオリックス・バファローズ2軍監督の田口壮氏は、メジャーが「まったく違うスポーツ」だとコメント。ツーシームの対応に半年を要したほど、メジャーの道は険しいと明かす。

それでも、田口氏は大谷にポテンシャルがあり、「しっかりした人間性」も助けになると予想。「二刀流でやってほしい」と、後輩の挑戦にエールを送った。

では、全30球団のうち、大谷にフィットするのはどのチームなのか。野球解説者の槙原寛己氏は、まずニューヨーク・ヤンキースの名前を挙げた。資金力に加え、補強ポイントが投手と指名打者であることも指摘。大谷獲得は一石二鳥だと分析した。

ヤンキースは田中将大が在籍しているほか、過去には伊良部秀樹、松井秀喜、井川慶、五十嵐亮太、黒田博樹、イチローと、日本人選手が多数所属した球団だ。そのため、槇原氏はファンも日本人選手に違和感なく接してくれるはずだと期待を寄せた。

槇原氏が挙げたもうひとつの候補球団は、サンディエゴ・パドレス。メジャーを知る野茂英雄氏や斎藤隆氏がアドバイザーとしてフロントにいることが大きいという。また、先発投手の人数を減らすなどいろいろな工夫もしているチームであり「大谷シフトにくる可能性もある」との見解を示した。