東大が教える考える力

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宮澤正憲による『東大教養学部「考える力」の教室』(SBクリエイティブ)は、東京大学の教養学部で人気の授業「ブランドデザインスタジオ」を書籍化したものです。この授業のねらいは、教科書に書かれているような過去の出来事や知識を学ぶだけでなく、それらをもとに新しい発想をするためのヒントを獲得することです。

新しいとはどういうことか

仕事をするうえで、あるいは大学で勉強を行ううえで、新しい発見や創造は必要なこととして求められがちです。しかし、それはどういうメソッドによって導き出されるのかは明らかになっていません。なんとなく思いつきを大切にする、環境を変えてみるといったことがあいまいに提示されているだけです。しかし、考えることを体系化すれば、クリエイティブな思考法はおのずと生まれるものです。著者は東京大学を卒業後、大手広告代理店である博報堂に入社し、多くのクリエイティブな案件をてがけてきました。いわばプロフェッショナルとして常に一定の打率をキープしてきた著者の、クリエイティブの体力、筋肉を知ることができる本だといえるでしょう。

事例でわかりやすく

本書は事例が多く示されているので、抽象的な議論にとどまっていないのが良いですね。何からはじめればいいのかわからないという人は、まずはここに書かれている内容を稚拙でも自分なりに実践してみるといったところからはじめてみると良いかもしれません。