若い女性社員2人を抱きかかえた山口氏

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 国会議員からハリウッドまで、セクハラ騒動が世間を騒がせているが、東証一部上場企業の株主総会で「セクハラ問題」が議題になるという前代未聞の事態が起きようとしている。

 事の発端は9月28日、保育園経営の大手JPホールディングス(名古屋市・以下JP)の創業者で筆頭株主でもある山口洋・前社長(56)が、臨時株主総会を請求したことに遡る。山口氏は取締役の任期短縮など3つの要求を掲げたが、現経営陣は「現任取締役全員の即時退任を内容とするものであり、当社の事業運営に重大かつ深刻な支障を生じさせかねない極めて乱暴な措置」(臨時株主総会のお知らせより)と猛反発した。

 山口氏と共同保有者の総持株比率は35%を超えており、11月22日に控える株主総会の情勢は読めない。ここまでなら、創業者と現経営陣による経営方針をめぐるただの“お家騒動”である。しかし、そこで現経営陣が用意している“爆弾”が、山口氏が社長在任時、女性社員に行なったとされる「セクハラ問題」だというのだ。

 山口氏は2015年2月に「体調不良による入院のため」との理由で社長職を辞任した直後に、「告発状」と題された文書が出回った過去がある。そこには同社女性社員との酒席でのセクハラ被害を訴える内容が記されていた。

 本誌も2015年4月10日号でこの騒動を取り上げたが、事件の実態は掴めず、JP社も「事実の存在は把握していない」と回答したため、社名は伏せ、“怪文書”扱いした。

 しかし、2年半経ち、JP社は10月17日に株主総会に向けて公開した「株主提案に対する当社取締役会の意見」で、山口氏は社長在任時、〈当社に在籍していた女性社員に対する重大なセクシャル・ハラスメントに該当する事実〉があり、当時の取締役会において山口氏が〈問題となった行為の事実を認め、最終的に体調不良による入院を理由として辞任する意向を示した〉と“会社の恥部”を自ら暴露したのだ。さらに弁護士による第三者委員会を設置し、セクハラ問題の事実関係を中立的に調査したのち、株主総会までに調査結果を公表するという。

◆温泉・カラオケで…

 本誌は関係者から、「JP社の社内調査によって出てきた」という複数の写真を入手した。

 その中の1枚で、山口氏は両脇に若い女性社員2人を抱きかかえた満面の笑みで露天風呂に入浴している。女性は浴衣こそ着ているが、身体に浴衣がぴったりと張り付き、太腿は露わになっている。

 関係者によると、2014年2月、福井県の温泉旅館にて行なわれた社員旅行で撮影されたもので、ほかにも宴会場で別の女性社員と肩を組んでカラオケを共にする山口氏の写真などがあった。JP社はこれについて、

「どのような写真なのかわかりかねるため、回答はいたしかねます」としたうえで、

「第三者委員会による調査の対象は、プレスリリースで指摘した『重大なセクシャル・ハラスメント』に限定されるものではなく、これと関連性を有する事実も調査対象になっていると聞いております」

 と回答した。

 一方の山口氏は個人代理人を通じて、「会社側に一度も認めたことはありませんし、被害者とされる方から訴えられているという事実もございません」とセクハラ疑惑を否定。写真についても「仲よく混浴風呂に入った1枚でしょう。女性はタオルなどを巻いていましたし、入浴を強要した事実もないため何が問題なのか分からない」と説明した。

 両者の言い分は食い違うままプロキシーファイト(委任状争奪戦)は過熱しているが、この騒動を株主や顧客はどう見るか。

※週刊ポスト2017年11月24日号