マリンドエアは、インドネシアのライオンエアとマレーシアの企業が共同で設立した航空会社。2013年3月に運航を開始し、現在はインド・タイ・シンガポール・オーストラリアなどに路線を拡大しているものの、日本への就航はまだ実現されていない。

運賃は格安航空会社(LCC)並みでありながら機内食や預け入れ手荷物が無料などのレガシーキャリアと同様のサービスを展開しており、今年5月に世界で初めてボーイング737 MAX 8の商業運航を行うなど、業界の注目を集めている。先日マリンドエアのクアラルンプール発プーケット行きOD540便のエコノミークラスに搭乗する機会があったので、機内の様子などをレポートする。

マリンドエアは、バティック・エア・マレーシアに2017年内にリブランド変更する予定であり、機体には新しい塗装がされていた。

クアラルンプール国際空港におけるマリンドエアの出発ターミナルはメインターミナル(KLIA)となっており、マレーシア国外の航空会社が発着するメインターミナルを利用することで他社と差別化するとともに、短時間での接続を可能にしている。しかし日本からエアアジアXでクアラルンプールに行く際は、ターミナル2(KLIA2)に到着するため、乗り換えの注意が必要である。KLIA2とKLIAは無料のシャトルバスで移動でき、所要時間は5分程度。

今回利用した路線は、マリンドエアの公式サイトからのウェブチェックインに対応していたので利用してみた。ウェブチェックインが完了すると搭乗券のPDFファイルがメールで送られてくる。ウェブチェックインを済ませた場合、預け手荷物がなければチェックインカウンターに立ち寄る必要がなく、出発時刻の20分前までに直接ゲートに向かえば良いので乗り換え時間の短縮になる。搭乗券はPDFをスマートフォン画面で見せれば搭乗でき、印刷する必要はなかった。

機内持ち込み手荷物は36センチx56センチx23センチの手荷物一つと、小さな手荷物の2つまで持ち込み可能で、合計7キロまでとなっているが、厳密なチェックはなかった。預け手荷物は路線により異なっているが、今回搭乗した区間では1人2つまで合計30キロの手荷物を無料で預けることができた。

搭乗ゲートはH8。制限エリア内にスターバックスやマレーシアの有名チェーンであるOldTown White Coffeeなどの店舗があり、出発前にくつろげるスペースがある。

ゲート近くには足を伸ばせるタイプのシートもあり、仮眠をとるのにもいいかもしれない。空港内も制限エリア内も平日朝だからか非常に人が少なく、静かだった。

手荷物検査は制限エリア入り口と搭乗口で2回行われているが、どちらもチェックは甘々で従業員も適当な感じだった。搭乗開始時刻になっても一向にゲートが開かないので、従業員に確認すると、開いている隣のH10のゲートから入るように指示された。いつまでもゲートが開かず、気づいたらファイナルコールという事態になりかねないので、早めについて従業員の動きに注意する必要がありそうだ。

機内はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制。搭乗率は60%ほどで、機内後方はガラガラだった。機内は一目見て綺麗だとわかるほどピカピカで、機体の新しさが伺える。

筆者は身長178cmだが、普通に座った状態でパスポート1冊分の余裕があった。この後に利用したエアアジアでは拳1つ分がギリギリ入る程度だったので、かなりゆったりとした作りだといえるだろう。

機内誌はシンプル。マリンドエアのグッズも販売していた。

特筆すべき点は、エコノミークラスでも全座席にモニターがついていることである。映画や音楽、ゲームなどの機内エンターテイメントが無料で利用できるだけでなく、機内の非常口等の説明ビデオなどを流すことでCAの業務削減につながっていた。邦画はなかったが、ハリウッドの有名な作品などは充実しており、ライナップは豊富だった。イヤホンも無料でサービスされている。

機内食も無料でついてくる。今回は短距離路線だったので、軽食のみであったが、ピザとマフィン、水が提供された。ピザはチーズがとろとろで非常に美味しかった。搭乗率が低かったため、CAが乗客一人一人におかわりが欲しいかどうか聞いて回っていた。

1時間25分のフライトはあっという間で、次もぜひ利用したいと思えるフライトだった。運賃は諸税等コミコミで3,198円。上空で美味しいピザを食べられただけで、もはや満足できるレベルである。レガシーキャリア並みの充実したサービスをLCC料金で実現しているマリンドエアは、2023年までに100機体制にまで拡張させる計画だという。日本就航が待ち遠しいと感じた。

写真は快く写真撮影に応じてくれた客室乗務員の2人。

(搭乗日:2017年9月13日)