なぜ書き起こしをしているのか

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なんだか最近、TBSラジオの記事をネットでよく見る気がする──。それはきっと、この人のせいかもしれません。自分が面白いと感じたテレビやラジオの番組内容を書き起こして、ネットにひたすらアップし続ける書き起こし職人・みやーん。いったい、いつ寝ているのかと思うほど膨大な量の書き起こし記事を、自身のホームページに掲載しています。

正体はまったく明らかにしていないのですが、TBSラジオとは縁がある様子で「ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフル」(「タマフル」)の公式HPには「みやーん」の名前がスタッフとしてクレジットされ、同氏の手によるらしき記事も掲載されています。あなたは、いったい何者なんですか?

「ごく普通のアラフォーです(笑)。僕はもともとラジオっ子で中高校生のときにずっと聴いていました。大学に入ってからはラップも好きになって、よくライムスターのライブにも行っていたんですよ。でも就職してからはラジオを聴く時間がなくなって、次第にカルチャーから離れてしまった。そうしたらあるとき、宇多丸さんの番組がTBSラジオで始まっていたことを知ったんです」

◆最初は絶対に怒られると思いました

「映画の批評をされているポッドキャストを聴いて、そういえば昔、『ブラスト』っていうラップの雑誌に宇多丸さんがこういうことを書いていたなとか、いろんなことを思い出して、一気にカルチャー熱が蘇ったんです」

こうしてラジオを再び聴き始めたみやーんさんは、2009年頃から書き起こしをネットにアップするようになります。

「もともと会社でも議事録を書くのが得意で、書き起こしは苦でなかったのと、表現欲みたいなものもあったでしょうね。それで発表してみたら、意外に需要があることもわかって。それがうれしくて続けていき、今に至るという感じです」

しかしあくまでファンとしての立場でやっていたのに、なぜ「タマフル」のスタッフ欄に名前が?

「書き起こしを始めてしばらく経った頃に、フェイスブック経由でスタッフの方からメッセージが届きまして。絶対に怒られると思ったんですが、お話を聞いてみたら、『コラボしませんか?』という依頼でした。僕はライムスターのファンだったので、『ぜひ!』と喜んで引き受けたんです」

その後は他番組からも書き起こし依頼があったり、腕前を認められてテープ起こしの注文が来たりと、ライター仕事が増えたため、会社を辞めて書き起こし専業になったとか。そんなみやーんさんの1日は当然かなりのラジオ漬け。面白い瞬間を聴き逃さないよう常に耳を傾けています。

◆ケトル VOL.39(2017年10月16日発売)