練習を見学に訪れた子供たちにサインするDF槙野智章

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 1-3で敗れたブラジル戦から一夜明けた11日、日本代表はフランス・リール市内で練習を行った。ブラジル戦の先発メンバー11人はランニング中心の軽めの調整。練習後、センターバックとしてフル出場し、0-3の後半18分にはブラジルから11年ぶりとなるゴールを決めたDF槙野智章(浦和)が取材に応じた。

 個人としては初のブラジル戦だった槙野。センターバックとして世界トップレベルのアタッカー陣と対峙する中、「これまでDFリーダーである吉田麻也選手に頼りっぱなしの部分もあったけど、自分が入ったからにはオーガナイズの部分、鼓舞する部分、ラインの上げ下げもしっかりやろうと思った」と積極的にプレーした。

「ゴールは取ったけど、もっとやるべきことが見つかった」。個人として、チームとして、ピッチ上で実際に体感することで多くの収穫があった。試合後にはMF長谷部誠やDF長友佑都ら過去に何度もブラジルと対戦してきたチームメイトから「もっと状態の良いブラジルともやってきたと聞いた」というが、「(ブラジルと)差が広がったというのもあるかもしれないけど、(日本が)成長した部分も見られたと思う。ポジティブな要素はいっぱいあった」と努めて前向きに話した。

 試合後のロッカールームでは、今回の代表メンバーから落選しながら試合を観戦に訪れたMF香川真司(ドルトムント)とも顔を合わせた。「『ゴールを決めて良かったね』と言われたけど、彼も思うところはいっぱいあったと思う」。祝福の言葉をもらった槙野はそう心中を察した。

「難しい立場でありながら試合を見に来る姿にプロ意識を感じた。彼の状況を考えたら、試合を見に来るのは難しいと思う。それでもチームのために何か行動を起こしたいというのを感じた。後輩ながらリスペクトしかない」。神妙な表情を浮かべた槙野の胸に、香川の言葉は重く響いたようだった。

(取材・文 西山紘平)


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