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 C子さんは町のフライドチキン屋さんでバイトをしていた。その店のチキンは町でも美味しいと評判で、いつも売り切れになる程の人気店であった。開店前からお客が並び、午後5時にはほとんどのメニューが無くなってしまうのだ。

「なんでもう無いの?楽しみにしてたのに」

 買えなかったお客は嘆く事しきりであった。C子さんは、元々そのお店のフライドチキンの熱狂的ファンで、通い詰めた後にバイトを始めたのである。

「流石うちの店は、いつもながら大人気だわ〜」

「まあね、これだけおいしいと当たり前よね」

「それもそうね」

 C子さんは繁盛店のスタッフである事に誇りを感じていた。

 しかし、奇妙な事があった。この店はニワトリをまるごと仕入れ、お店で調理するのが味の秘訣だったのだが、仕入れのニワトリの数と、チキンレッグ(ももの部位)の数が一致しないのである。普通100羽仕入れたら、ももは200ピースあるはずである。だが何故かいつも2倍の400ピースあるのだ。

(何故かしら?何かからくりがあるのでは?)

 C子さんの不信感は日増しに大きくなってきた。

 そしてある日、ついにバイトは立ち入り禁止になっているニワトリの加工室に足を踏み入れたのである。

「ようし、ここで謎を暴いてやるぞ」

 そこでC子さんは信じられないものを見たのだ。

「ひいいっ」

 なんと4本足のニワトリが無数に並んでいたのだ。

 店長が言うには、バイオテクノロジーでももが4ピースとれる4本足のニワトリが開発され、それを仕入れているらしいのである。

 C子さんは、その日以来その店を辞めた。

監修:山口敏太郎事務所