仏紙記者が語る“ハリル像” リールの英雄に肯定的見解「戦術的なアイデアは悪くなかった」

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現地で取材したソラリス記者を直撃 「ブラジルと対戦するとあって注目度は高かった」

 日本代表は10日にフランスのリールで開催された国際親善試合ブラジル戦で1-3と敗戦。

 チームを率いたバヒド・ハリルホジッチ監督は試合の前日会見で、「会場から近くに住んでいる。私の地元でやる、勝たないと私は生活できないと選手に言った」と明かしていたが、地元凱旋の試合を勝利で飾ることはできなかった。

 試合には地元メディアの取材陣も多く訪れていたが、フランス紙「ラ・ヴォワ・デュ・ノール」のジャン=フランソワ・ソラリス記者は、「ブラジルと対戦するとあって、地元での注目度は高かった。彼はかつてリールを率いて2部優勝を飾ったし、ここでは誰もが知っている存在だよ」と、ハリルホジッチ監督の知名度の高さを証言する。

 1999-2000シーズンにリールを2部優勝へと導いた指揮官は、翌年に1部で3位に躍進させる手腕を見せつけると、01-02シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)予選で、元日本代表MF中田英寿擁するパルマを撃破して本選出場を決めた過去がある。

 同記者は「彼はリールをCL出場に導いた経験がある。彼が来てから全てが一変し、実際に素晴らしい仕事をした」と振り返る一方、ブラジル戦について「戦術的なアイデアは悪くなかった」と肯定的な見解を示す。

「街中を歩けば写真を撮ってと声がかかる人」

 かつてリールで手腕を発揮したハリルホジッチ監督を評価する地元紙記者は、ブラジル戦の敗戦は指揮官の戦術的采配のミスではなく、あくまで選手の実力差と見ているという。

 ハリルホジッチ監督は「勝たないと私は生活できない」と冗談めかしながら選手にプレッシャーをかけていたが、結果は1-3。ブラジルとの差をまざまざと見せつけられる形となった。それでも指揮官に対する地元の目は優しいと、ソラリス記者は明かす。

「彼は、いわば英雄的存在なんだ。街中を歩けば、写真を撮ってとみんなから声がかかるような人。地元の人はいつだって彼を敬愛してやまない」

  地元凱旋の試合で敗れても、英雄として称えられているハリルホジッチ監督。それだけ深く愛されている存在のようだ。

【了】

大木 勇(Football ZONE web編集部)●文 text by Isamu Oki

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images