ロジャー・フェデラー【写真:Getty Images】

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ATPツアーファイナルズ出場の35歳に恩師が手記「彼は普通のルールを打ち破り続けた」

 開幕が間近に迫ったATPツアーファイナルズ。主役の1人はもちろん、ロジャー・フェデラー(スイス)だろう。2年ぶり15回目となる出場となる今大会で充実の1年を締めくくれるか、注目が集まるが、ATP公式サイトではかつてフェデラーをコーチした指導者が、36歳となっても世界トップに君臨し続けるメンタル面の強さを説明している。

 記事では、ポール・アナコーン氏が手記を寄せている。米国出身の同氏はピート・サンプラス(米国)をはじめとしたトップ選手のコーチを務めるとともに、10年から13年までフェデラーのコーチを務めた経歴を持つ。

「2001年のウィンブルドンでロジャーがピートを破った時のことを鮮明に覚えていて、溢れる才能が誕生したことを理解した」と、教え子2人の戦いを回想しながら、フェデラーの現状について驚きを持って表現している。

「普通のルールはロジャーに当てはめることはできない。彼はそれを打ち破り続けてスタンダードと期待を高めていて、我々からそれ以上のことを達成できるのか? という疑問を打ち消してしまったのだから」

 規格外の存在となった比類なき王者を、このように称賛したアナコーン氏。さらに、フェデラーの精神的な部分について「彼はテニスをする喜び、日常生活ともに環境を受け入れる能力がある」と称賛している。

「ロジャーはそのマスターのような存在だ」…王者をつかさどる「頭脳」と「ハート」

「アスリートにとって最も重要な課題の1つはバランスのいい視点を持ち、維持し続けることだ。そういう見通しを立てることは肉体のダメージを最小限に抑えられる。ロジャーはそのマスターのような存在だ。試合結果を受け入れ、敗戦しても悪影響を及ぼさない。彼は典型的な“王者のメンタリティー”を有しているが、図抜けた能力を維持するための意欲、野心を排除しないからだ」

 同氏は、技術、体格といった才能の部分でも恵まれているとしながら、逆境で考えて行動する「頭脳」、無意識に競争を楽しんでいる「ハート」を「マスター」と称賛している。

 30代も後半にしてなお、心技体すべてでハイレベルを保つからこそ、フェデラーは世界中のファンからリスペクトされる存在なのだろう。