これまで、LINEのテクニックを3ヶ月にわたり伝授してきた。

これはいわば、マンツーデートに漕ぎつけるための駆け引き。

この難関を突破し、いよいよデートに臨む諸君に捧ぐ『デートの答え合わせ』、開幕である。




美緒とは、友達の誕生日会で出会った。

小柄で可愛らしい雰囲気の美緒は結構僕のタイプで、酔ったふりしてさりげなく話しかけてみる。

「美緒ちゃんは、今どこに住んでるの?」
「今は九段下の実家に住んでいます。正樹さんは?」
「僕は今麻布十番に住んでるよ。」

見た目どおりの回答だった。おっとりしていて品の良さそうな雰囲気。育ちの良さが嫌が応にも滲み出ている。

僕も、もうすぐ33歳になる。港区界隈で毎晩飲み歩いていそうな、派手で遊び慣れている女性はもうお腹いっぱい。

最近飲みに行ってもそんな女の子ばかりで、正直そういう子たちには辟易していた。作り込んだフェイクっぽい女子が溢れる中で、上品な美緒は異彩を放っていたのだ。

「今度ご飯でも行かない?」
「もちろん。是非行きましょう。」

驚くほどあっさりと、美緒をデートに誘い出すことに成功した。

そのデート、最初は、順調だった。

しかし2回のデートで美緒が僕を見切った理由が、未だに全く分からずにいる。


些細な箇所が見られている?女性がデート中に見ている点


Q1:初デートは、お気に入りの店で。このデートは合格だった?


初デートは、その誕生日会から1週間後の土曜となった。

ちょうど、個人的に大好きな店である、六本木にある『虎峰』の予約が取れていたからだ。

多種多様な小皿が何品も出てくる名店で、中々予約が取れない。




だから来店できた際には必ず、次回の予約も取っていくようにしていた。

美緒に出会い、デートの約束ができたタイミングで次の予約の日程が迫っている。

-なんとタイミングがいいんだ...

せっかく予約が取れていても、行きたいと思える女性がいない場合も多い。だから大概、グルメな先輩や男友達、仕事先のクライアントとくることが多かった。

しかし今回は全く意味が違う。

連れてきたら絶対に喜んでもらえる名店で初デートができる。この幸運に、感謝せずにはいられない。

美緒に、店は『虎峰』だと伝えると、嬉しそうなメールが返ってきた。僕はデートをする前から心躍っていた。



デート当日、店に現れた美緒は白のふんわりとしたスカートに黒のニットというシンプルながらも品が溢れる服装だった。

やっぱり、女性はちょっと清楚な感じがいい。

「今日も可愛いね。」

心の声は、思わず声になっていた。

この店が初めてだという美緒。次から次へと出される絶品の料理たちに、二人して思わず唸る。

「何度来てもここの料理は最高だなー。この後何皿も出てくるからね。」
「普段だったらお腹いっぱいになるけど、美味しくて全部食べれちゃいます。」

そうなのだ。美緒の言う通り、仮に普段小食であっても、この店に来たら美味しいから食べずにはいられない。

「美緒ちゃん、普段はどこで遊んでいるの?」

出会ったばかりの美緒。まだまだ知らないことの方が多い。食事をしながら、 仕事や実家の話、趣味の話、普段遊んでいるエリアなど急いで情報交換をする。

「丸の内にある商社で、総合職として働いています。正樹さんは?」
「僕は六本木のIT企業で働いているよ。」

そんな会話をしながら、美緒との初デートは順調に進んでいく。

「あと、ここのペアリング最高ですね。」
「さすが美緒ちゃん。お酒詳しいね。」

料理に合わせたペアリングも最高で、時に驚くようなものを出してきてくれるのだ。

「みりんのお酒?初めて飲みます!」

ちょっと頬を赤らめながらペアリングを楽しむ美緒。ダイナミックながらも繊細な料理が出される度に、僕たちは楽しんだ。

次の日僕がゴルフだったため、この日は1軒目で解散することにした。

しかししっかりと抜かりなく、次の約束も決めてから解散した。


初デートは合格だった?彼女が2回目のデートでNGを出した理由とは


Q2:初デートではなく2回目のデートで態度が急変したのはナゼ?


翌日から次のデートまで、何度かLINEのやり取りを行なっていた。

美緒の方から“初回のデートとは違うジャンルのお店がいい”というリクエストが入り、2回目のデートは麻布十番にある行きつけのイタリアンレストランにした。店が僕の家の近所ということもあり、前回よりリラックスして楽しめる。

「職場が六本木ヒルズで、お家は十番...。家と職場が近いの、羨ましいです!」
「確かに歩いて行けるからね。でも美緒ちゃんも、九段下と東京駅なら、そこまで遠くはないでしょ?(笑)」
「そうですけど...正樹さんには負けます。」

そんな冗談を言い合いながら飲むワインは、いつもより美味しく感じた。

「正樹さんは、どんな女性がタイプですか?あとどれくらいの間、彼女がいないんですか?」

美緒から不意に質問を投げかけられたのは、最後に会計をもらおうとした時だった。

「え...どれくらいだろう?1年以上はいないよ。タイプは...明るくて可愛らしい子かな。」

そう答えながらふと考える。この質問を投げかけられるということは、脈ありと読んでいいのではないだろうか。

反対の立場で考えても、食事会などで社交辞令的に聞くことはあっても、本当に気になる人でないと個別で、しかも2回目のデートで真剣には聞かない。

会計を待つ間、この後どうしようかと考える。

この界隈だといくつもの候補がある。でも知り合いにあまり会いたくないし、ちょっと隠れ家的な店にするか。

「知り合いがやっている隠れ家的なバーがあるから、行こうよ。」

イルミネーションが始まったけやき坂の方へ向かって歩き始めた時、美緒が急に立ち止まった。





「私、ここで大丈夫です。今日はありがとうございました。」

もう1軒行こうとして意気揚々と歩いていた足取りが、急に重くなる。

「え?もう1軒、行かない?」

「ごめんなさい、今日は帰りますね。」

手を振りながら去っていく美緒の背中を見送りながら、呆気ない終わり方に胸騒ぎを覚えた。



しかし残念ながら、その嫌な予感は的中してしまったようだ。美緒とデートできるチャンスは、これ以来二度と巡ってこなかった。

LINEをすると返信は返ってくるが、食事に行こうという話になると突然返信が途絶える。

そして最後に、“私の女友達に可愛い子がいるので紹介します。今度、みんなで行きましょう”と美緒から言われた時に初めて、僕は振られたとこに気がついた。

-最初はいい感じだったのに、ナゼ...

2回のデートで、一体僕は何をやらかしたのだろうか?

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男性から見ると全く気がつかない、このデートのNG箇所:デートの答えあわせ【A】

<これまでのデートの答えあわせ【Q】>
Vol.1:2軒目のデート開始30分。彼女が「明日朝が早い」と突然帰宅したのは、ナゼ?
Vol.2 :2人きりでの食事・デートの誘いに乗ってきた。=“脈アリ”じゃないの?
Vol.3: 初デートは「19時、駅に待ち合わせで。」このNGポイントはどこ!?
Vol.4: 私の、どこがダメだった…?会話も、化粧も服装もすべて完璧だったのに
Vol5: 初デート。「もう1軒行かない?」と言われた時に男が取るべき行動とは