米国のトランプ大統領を歓迎する日本と韓国の夕食会が対照的だった。日本がおもてなしに徹し蜜月を演出したのに対し、韓国は元従軍慰安婦の女性を招待するなど政治色満載で、日本への対抗意識が目立った。写真は米大統領専用機「エア・フォース・ワン」。

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2017年11月10日、米国のトランプ大統領を歓迎する日本と韓国の夕食会が対照的だった。日本がおもてなしに徹して安倍晋三首相との蜜月を演出したのに対し、韓国は元従軍慰安婦の女性を招待して政治色満載。メニューにも韓国が実効支配する島根県・竹島の呼称を冠した「独島エビ」を供し、日本への対抗意識が目立った。

日本の外務省などによると、11月6日夜、東京・元赤坂の迎賓館で開かれた夕食会に出席したのは76人。外務省は「日米関係の文脈でビジネス、学術、文化等の分野で活躍する方々が出席」と説明している。

政財界関係者以外で招かれたのは、トランプ大統領の孫娘が真似をした「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」で知られる歌手のピコ太郎さんやプロゴルファーの青木功さん、米インディ500で優勝したカーレーサーの佐藤琢磨さん、米ブロードウェーミュージカルに出演した女優の米倉涼子さん、米女子サッカーリーグのシアトル・レインでプレーした元なでしこジャパンの川澄奈穂美さんら。日米友好ムードの盛り上げに一役買った。

メニューは和食中心。牛肉好きの大統領のため、5日昼の米国産ビーフのハンバーガー、同日夜の但馬牛に続き、6日夜は佐賀牛のステーキと、牛肉づくしの歓待となった。

一方、翌7日夜、韓国大統領府(青瓦台)の迎賓館で開かれた夕食会には元慰安婦の李容洙さん(89)が招待され、注目を集めた。李さんは慰安婦問題をめぐる日韓政府間合意の撤回を求めて積極的に発言しており、米議会で慰安婦としての被害を証言するため英語を学ぶ元慰安婦の姿を描いた韓国映画「アイ・キャン・スピーク」のモデルとされている。

トランプ氏は文在寅大統領と共に会場で李さんを出迎え、あいさつを交わし、握手したり抱き合ったりした。李さんの出席について、ハンギョレ新聞は青瓦台関係者の話として「トランプ大統領に慰安婦や韓日歴史問題と関連し、バランスの取れた見方を持ってほしいという意味だ」と報道。中央日報は「安倍首相に一泡吹かせた」と伝えたが、文大統領の国内向けパフォーマンスの色彩が強いようだ。

「独島エビ」は夕食会メニューに出されたが春雨の炒め物「チャプチェ」の材料に使われた。ボタンエビの一種で値段が普通のエビの数倍するという高級食材だ。朝鮮日報は「日本が虚偽の領有権を主張する独島をわれわが守る、という意志を米側にアピールする狙いがある」と解説している。

李さんの招待について日本政府は7日、「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した一昨年の日韓合意の趣旨に反する」と外交ルートを通じて申し入れた。「独島エビ」に関しても、「竹島は日本固有の領土であり、韓国が独島の名前が入った食材で領有権を主張することは受け入れられない」と抗議した。

これに対し、韓国外務省報道官は9日の記者会見で、「諸般の要素を総合的に勘案して決定したことで、このような事案に関して問題提起するのは適切ではない」と述べ、日本政府の抗議を一蹴した。韓国側の一連の対応は、北朝鮮に対する日米韓連携にも水を差しかねない雲行きだ。(編集/日向)