ブラジル代表からゴールを奪った経験を持つ、たった4人の日本人選手

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いよいよキックオフの時が近付いてきた日本対ブラジルの強化試合。

日本とブラジルは2000年以降に6度も対戦しており、比較的交流のある間柄だ。

しかし、国際Aマッチにおいて日本がブラジルを破ったケースはなく、通算の成績は11戦2分9敗と大きく負け越している。

そんなブラジル相手にゴールを奪った日本人はたった4人しかいない。王国との対戦を前に、その顔ぶれを振り返ろう。

福田 正博

日付:1995年8月9日
試合内容:サン・スパークカップ(東京/JPN)
結果:日本 1-5 ブラジル
得点:福田 正博(48分) / オウンゴール(20分)、エジムンド(23分)、レオナルド(59分)、セーザル・サンパイオ(71分)、サヴィオ(89分)

国際Aマッチにおいて、日本がブラジルから初めてゴールを奪ったのが1995年。

国立競技場にブラジルを迎えた試合では、相手のパスをカットした日本は三浦知良がボールを持ち運び、ペナルティエリアの手前でパス。すると“Mr.レッズ”こと福田正博がこれをしっかりと決め、試合を1-2とした。

しかし、日本はこの後にも失点が続き1-5と大敗。この2ヶ月前にもブラジルと対戦し0-3と敗れており、2試合で8失点するなど世界との差を感じさせる結果となった。

ちなみに、アトランタ五輪で日本がブラジルに勝利するのはこの1年後。

中村 俊輔

日付:2005年6月22日
試合内容:コンフェデレーションズカップ2005 グループステージ第3節(ケルン/GER)
結果:日本  2-2 ブラジル
得点:中村 俊輔(27分)、大黒 将志(88分) / ロビーニョ(10分)、ロナウジーニョ(32分)

日本代表が最も世界を驚かせた試合は?

そんなアンケートを実施すると、きっとこの試合に多くの票が集まることだろう。2005年のコンフェデレーションズカップで日本がブラジルと互角に渡り合った一戦だ。

なかでも鮮やかだったのは、27分に飛び出した中村俊輔によるワールドクラスのミドルシュートだ。福西崇史からパスを受け取った中村はすぐさま反転し、迷うことなく左足を振り抜きGKマルコスの守るゴールから得点を奪った。

試合後、「もしも加地亮のゴールが認められていれば…」と思った日本のファンは多くいたはず。

大黒 将志

日付:2005年6月22日
試合内容:コンフェデレーションズカップ2005 グループステージ第3節(ケルン/GER)
結果:日本  2-2 ブラジル
得点:中村 俊輔(27分)、大黒 将志(88分) / ロビーニョ(10分)、ロナウジーニョ(32分)

ジーコジャパンの「ジョーカー」と言えば、やはり大黒将志だ。

2006年ワールドカップに向けたアジア予選の北朝鮮戦での決勝ゴールは記憶に新しいが、コンフェデレーションズカップでもその勝負強さが印象的だった。

ブラジル相手に1-2とリードされた日本は87分、ペナルティエリアの少し手前中田英寿が倒されフリーキックを獲得。

中村俊輔の狙いすましたキックは右ポストを直撃するも、これに大黒がしっかりと詰め、土壇場で同点に追いついてみせた。

玉田 圭司

日付:2006年6月22日
試合内容:ワールドカップ2006 グループステージ第3節(ドルトムント/GER)
結果:日本 1-4 ブラジル
得点:玉田 圭司(34分) / ロナウド(45+1分)、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(53分)、ジウベルト(59分)、ロナウド(81分)

ワールドカップという大舞台でブラジルからゴールを奪ったチームはそう多くないが、日本もそのうちの一つである。

2006年大会のグループステージ第3節、逆転でのグループステージ突破を目指した日本は玉田圭司のニアサイドを突く強烈なシュートでブラジル相手に先制。日本は当時深夜であったが、多くの人が叫び、“奇跡”を信じようとしたはずだ。

しかし、玉田のゴールは結果的にブラジルを本気にさせてしまう。前半アディショナルタイムにロナウドにゴールを許すと、後半には3失点。奇跡は起きず、ワールドカップでの戦いが終わった。