「世界中を旅し、世界最高峰の食事を無料で頂く」-これ以上の仕事ってある? 答えは"イエス"でもあり"ノー"でもあるけれど、実際にそんな生活を送っているのが、世界中のレストランやシェフを評価し、選ばれし店に称号となる"星"を与えている『ミシュランガイド』の調査員たち。10月初旬に出版された『ミシュランガイド イギリス&アイルランド2018』のハイライトは、座席数は9席のみ、コースは1人300ポンド(約4万5000円)という設定で3つ星を獲得したロンドンにある日本食レストラン「The Araki」や、今年初めて星を獲得したブリストルにあるタパスレストラン「Paco Tapas」など。日本でも、11月10日(金)に京都・大阪編、12月1日(金)に東京編が発売されるのに先駆け、20年前からミシュランで働き、現在は『ミシュランガイド』のエディターを務めるレベッカ・バーさんを直撃。権威あるグルメのバイブルのために世界中を飛び回る調査員たちの知られざる生活に迫る。

調査員の仕事は、フルタイム

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「調査員は世界中を渡り歩き、ミシュランは彼らに対価を支払います。我々は調査員を日本やニューヨーク、ミラノへ送り出し、世界レベルの基準を身につけてもらっています。もちろん仕事はフルタイムで、調査員は飽くことなく彼らの仕事を続けています。明けても暮れても仕事に没頭し、仕事がライフスタイルになります。多くの人がこの仕事に関心を持ってくれますが、一方で、どれほど大変なことかを知らなかったひとはすぐに心変わりしてしまい、辞めてしまうひともいます」

レストラン側は調査員が来ることを知る由もない

「ミシュランは完全に独立しているので、調査員はもちろん食事代金を払っています。お客さんと同じ体験を求めていますから。調査員の匿名性を守るため、彼らを全国的に移動させ、予約をする時にはあえて異なる名前と電話番号を使うようにしているんです」

1週間で最多10回の外食!?

「少なくとも1人の調査員が毎日どこかのレストランを訪れています。世界中の最高のレストランで食事をしていますが、家に帰ればもちろんビーンズ・オン・トーストやスクランブルエッグを食べていますよ。私たちは世界で最高の仕事の1つに就いているかもしれませんが、気を休める時間も大切なんです」

調査員は"食とサービス"を熟知

「多くの調査員はホテルスクールを卒業していて、彼らはその業界の基礎を習得してトレーニングを受け、長年の就業経験もあります。ほとんどの調査員がシェフで、そのビジネスを理解しています。例えば、訪れたレストランで店員がしっかりとした対応をできていなかったとしても、その日は気持ちの休みの日なのだろうと理解することができると思います。私たちはみんな『レストラン』というものを知り尽くしているのです」

『ミシュランガイド』掲載までの道のりはシンプル

「シンプルに美味しい食事を提供するお店ならどんなお店でも『ミシュランガイド』に載ります。私たちはホテル、ゲストハウス、ブラッセリー、ビストロ、パブ、様々な異なる形態のレストランを取り上げています。美味しい食事か、そして金額に見合う価値なのか、それだけです。『星』を取るのはさらに1ランク上のレベルの話になりますが、考え方は同じです。何よりも『美味しい食事』が大切なのです。とは言え、決まった公式があるわけではないので星を獲得することは大変難しいと思います。豪華なレストランからカジュアルなパブまで、幅広いタイプのお店が同じ土俵に立っているのは間違いありません」

不満を持つシェフに対しては?

「もしあるシェフが、星を獲得するために必死に努力したにも関わらず、獲得できなかった場合。そのことについて疑問を尋ねられたら、熟慮したフィードバックを提供することもあるかもしれませんが、そのようなことは滅多にありません。私たちはコンサルタントではありませんし、定期的にコメントを出すこともありません。オープンに話すことはありますが、ミシュランは独立した組織であるため、常にレストランとの"距離"は維持しています」

仕事の醍醐味はレストランに変化をもたらすこと

「これまで私は世界中の最高のレストランに足を運んできましたが、それはこの仕事の特権で、思い出に残るような体験もありました。昨年「Fat Duck」(ロンドンにある三ツ星レストラン)が再開した時や、マット・エイブがクレア・スミスからゴードン・ラムゼイ(ロンドンの三ツ星シェフ)のレストランを受け継いだ時など。マットは重責を担うことになりましたが、難なく引き継いでいました。何より、ガイドを出版する時はレストランのオーナーの喜ぶ姿を見ることができ、彼らのビジネスに変化をもたらすことができることで私たちも報われるのです。それが、最高の瞬間なのです」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Reiko Kuwabara

From:Esquire