温度を守ってジャンピングするのがコツ

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寒くなるこれからの時期に飲みたくなる紅茶。けれど、紅茶のおいしい淹れ方を実はよく知らないという人も多いはず。「午後の紅茶」でおなじみのキリンビバレッジは、11月1日(水)に「紅茶研究家 磯淵 猛先生と楽しむ午後のティーパーティー」を開催。今回、磯淵氏が教えてくれた紅茶の楽しみ方をご紹介します!

【写真を見る】ティーウィズミルクの場合のティーメイクを披露

磯淵氏によると、紅茶を淹れるのにベストなお湯の温度は95度。かつてはお湯が沸騰してからさらに3〜5分ほどわかして塩素を飛ばしていたものの、それではお湯は沸騰しきってしまい、水の中の酸素がなくなってしまうのだそうです。ですが、何故酸素が重要になるのでしょうか。それには紅茶の淹れ方の肝、ジャンピングと関係があります。

ジャンピングとは、お湯の注がれた茶葉がティーポットの中で起こす上下運動のこと。高い位置からお湯を注ぐことで、茶葉の周りにびっしりと酸素の泡がつき、その泡が茶葉を持ち上げるのです。時間が経つと泡のなくなった茶葉は沈んでいきますが、この上下運動で味と香りと色が出るというのです。酸素を失ったお湯を使うと茶葉が浮いてこず、味が薄くなってしまうのですね。

基本的な淹れ方は実にシンプルです。スプーン2杯分、少しの茶葉を使用して、温度を守ってジャンピングさせると美味しい紅茶の出来上がり。これなら誰でも簡単に試せます。

また、磯淵氏は「ティーウィズミルク」のおいしい淹れ方もレクチャー。聞きなれない人も多いと思いますが、ティーウィズミルクとは紅茶の本場・イギリスでのミルクティーの呼び名なのです。

茶会では、ティーオーナーとなった人がそのテーブルの各カップに紅茶を淹れるのがマナー。まず、テーブルのティーカップを自分の体のそばに集めます。その中にミルクを1カップにつき20〜30CCほど注ぎ、さらに紅茶をカップの9分目まで淹れるのがポイントだそうです。また、カップを温めて飲むとよりおいしくなるとのこと。

食べ物と合わせて飲むと互いに美味しさが引き立つのも紅茶の特徴。紅茶は油を分解する能力が高く、の油成分や乳成分を持つ食べものと合わせると油っぽさがさらっと流れ、味が切れておいしさが際立つのだそう。「午後の紅茶」シリーズでいえば「おいしい無糖」のような糖分なしの紅茶はベストマッチ。ツナマヨや揚げ物など油分の多い具が入っているおにぎりや、さんまと相性抜群なのだとか。

紹介したのはどれも、ちょっとしたコツで紅茶をもっとおいしく楽しめるものばかり。ぜひ試してみて!【ウォーカープラス編集部/国分洋平】