約2年ぶりの代表復帰となったFW興梠慎三

写真拡大

 J1得点ランキングトップの20ゴールを決めている得点力と、所属する浦和がAFCチャンピオンズリーグで決勝進出を果たしたことも評価され、15年9月のW杯アジア2次予選以来、約2年ぶりに日本代表復帰を果たしたFW興梠慎三(浦和)。ブラジル戦を翌日に控え、「チームとしてもどこまで通用するか、大事な試合だと思うし、個人的にもチャンスをもらえれば結果を残したい」と抱負を語った。

 ハリルホジッチ体制では国内組で参戦した15年8月の東アジア杯(中国・武漢)に招集され、韓国戦に先発。北朝鮮戦と中国戦でも途中出場を果たした。ゴールこそなかったものの、ボールキープで秀でた力を見せ、続く9月のW杯アジア2次予選にも招集された。その後は代表から遠ざかったが、昨夏のリオデジャネイロ五輪にオーバーエイジ枠で出場するなど、実力に疑いはない。目覚ましい得点力を発揮している中での再招集は、納得の人選だ。

 リオ五輪前には五輪代表の一員としてブラジルとの親善試合に出場している。そのときの印象は「いやあ、強いですよ」の一言。「1対1の局面も非常に強かったし、何もできなかった印象がある。A代表はもっと強いと思うので、チームがどこまで通用するのか重要な試合だと思う」。そう話す様子に、日本の現在地を知るのに格好の相手であるという思いが浮かぶ。

 ブラジルの具体的な強さについては、「そこまでハードワーカーではないのかもしれないけど、なかなか失わないところだったり、一番は嫌なところに入ってボールを持たれる。そういうのがうまい選手がたくさんいる」と分析した。「ネイマールだけ抑えればいいというなら簡単なのかもしれないけど、全員、自由に持たせてはいけないのでそこが難しい」。的を絞らせない多彩な攻撃も警戒すべき部分だ。

 けれども、出るからには攻撃で爪痕を残したいという野心は当然ある。「チャンスは1回か2回、あるかないかだと思うので、そういうところでモノにできたら良い。回される時間が長いと思うので、カウンターは非常に大事。前で奪いに行けるときは行かないと、何もできずに終わってしまう。行けるときはみんなで連動して行きたい」。静かに闘志を燃やした。

(取材・文 矢内由美子)


●2018W杯ロシア大会特集ページ