韓国新大統領に文在寅氏が就任して約半年。日本国内ではほとんど名前があがらなくなった朴槿恵元大統領ですが、いわゆる「パククネゲート」は思いの外根が深く、韓国国内は再び国政壟断の話題で持ちきりになっているようです。韓国在住の日本人著者による無料メルマガ『キムチパワー』では今回、同国内が騒然となったこの事件の「新展開」をわかりやすく伝えています。

終わりが見えないパククネゲート

ここ2、3日、韓国は再び国政壟断(ろうだん)で持ち切りだ。「ドアノブ3人組」(ムンコリ・サミンバン)と呼ばれる3人組がいて、パク・クネ氏が大統領のとき、彼女と面会するには誰であってもこの3人の許可を取ってからでないと会えなかった。つまり、パク・クネの部屋のドアの開閉を決定する仕事をこの3人が担っていたのである。権力3人組などとも呼ばれている。秘書室長よりももっと権力があったというからすごい。

3人のうちの一人(ヂョン・ホソン元大統領府付属秘書官)は逮捕されていたが、最近、残りの2人、イ・ジェマン元大統領秘書室総務秘書官とアン・ボングン元大統領秘書室第2付属秘書官に対しても拘束令状が出された。いろんな意味でこの2人にも罪のあることは国民みんなが知るところだったのだが、罪状がはっきりとせず逮捕できずにいた。ところがここへきて、国家情報院の特殊活動費数十億ウォンを受け取った容疑(特定犯罪加重処罰法上の収賄・国庫損失)が持ち上がり、彼ら2人に対して拘束令状が出されたわけだ。

「ドアノブ3人組」と呼ばれる彼らは、朴槿恵政府発足直後から国政壟断の疑惑が浮上した2016年7月頃まで毎月1億ウォンずつ計40億ウォン規模の国家情報院特別活動費をだまし取った疑いが持たれているのである。この金がどこに流れていったのか。巡りめぐって朴槿恵氏の元に流れていっている可能性が濃厚だ。

また、もう一つ。朴槿恵氏の五親等にあたる親戚の男性が2011年9月6日に何者かによって殺された。パク・ヨンチョルという人だが、この人は体格も大きく重量挙げなどもやっていたようで普通の人以上に腕っぷしが強い人だった。やくざの世界にもちょっと足を染めたことがあるらしく、そんじょそこらのか弱き男性とは天地の差だ。この人が従弟にあたるパク・ヨンスという人に殺られたということになっている。

パク・ヨンス氏は体も矮小で性格もおとなしいタイプだったという。しかもこの二人はとても仲がよかったとも言われている。反対の殺人なら(体躯関係から)ありえるが、現実に起こった殺人というのは、周辺の人たちの見立てではありえないということらしい。つまり、何らかの背後勢力が、パク・ヨンス氏を犯人にしたてあげてパク・ヨンチョル氏を消すことにしたもの、というのが大方の見立てだ。

それでは、「誰が、なぜ」ということになるわけだが、そこのところがいろんな憶測が飛び交うだけで、決定打がまだない、ということだ。当然、背後に大きなお金がちらちらしていることははっきりしている。この事件も、朴槿恵氏あるはいチェ・スンシル氏が何らかの意味合いで関係しているんじゃないかということで、再捜査がまた始まったところだ。パククネゲートはまだまだ、終わりが見えない。

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