「あの時のリベンジを」 GK西川周作が語る悔恨、絶対的な守護神・川島に宣戦布告

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2014年に味わった悔しい思い、「一つのチャンスだった」試合で痛恨の3失点

 8カ月ぶりに代表復帰を果たした浦和レッズの日本代表GK西川周作は、11月の欧州遠征をロシア・ワールドカップ(W杯)出場に向けた大きなチャンスと捉え、守護神の座を狙うと公言して止まない。

 その原動力となっているのは、14年ブラジル大会の直前に味わった悔しい思いだ。

「2014年の時、あのザンビア戦は一つのチャンスだったと思います。その1試合で結果を残せるか残せないかで、自分が(ポジションを)勝ち取るのかにつながってくる」

 西川が口にしたザンビア戦とは、ブラジル大会の直前に行ったテストマッチだ。西川は先発フル出場を果たしたものの、チームは痛恨の3失点を喫して守備面の不安を露呈。結局、当時の日本代表を率いていたアルベルト・ザッケローニ監督の信頼を勝ち取ることはできず、W杯では川島永嗣が正GKの座に就き、西川は出場機会をつかむことなく大会を後にしている。

 その経験をバネに15年には守護神の座を奪い取ると、最終予選がスタートした当初は最後尾に君臨した。ところが17年に入ると所属する浦和でのパフォーマンスが安定せず、バヒド・ハリルホジッチ監督も名指しで不満を口にし、代表落選の憂き目に遭っている。その間の胸の内を次のように明かした。

「受け入れることも難しかった。でも周りの方の支えや家族の支えがあって、切り替えることができた。あの時期は自分にとって財産になっている。あの状態というか、落ち込んでいる自分というのは経験したくない」

22歳GKと並び当落線上も…

 代表落選の苦難に直面したことで、1試合に懸ける思いは一層強まったのだろう。ザンビア戦を今でも教訓としつつ、密かにリベンジを誓った。

「一発の重みは身に染みて感じている。逆に言えば、チャンスが来た時、自分がしっかりと準備して結果を残すこと。あの時のリベンジをしたい」

 現状の正GKを巡る争いでは、川島が頭一つ抜け出しており、コンスタントに招集されているガンバ大阪の東口順昭が二番手に位置づけられる。久しぶりの代表復帰となった西川は、急成長を遂げる柏レイソルの22歳GK中村航輔と当落線上に並んでいる形だ。

「ハリルさんが今回呼んでくれたのも期待の表れだと思っている。選ばれるだけじゃなくて、一番上を、そしてW杯を目指してやっていきたい」

 “一番上”とは正GKの座を意味する。絶対的守護神の川島に対して静かに宣戦布告した西川は、この11月シリーズで評価を一気に高め、巻き返しの糸口をつかめるだろうか。

【了】

大木 勇(Football ZONE web編集部)●文 text by Isamu Oki

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images