指示待ちはなぜ悪い?

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指示待ち人間という言葉があります。何かをしろと言われるまで何もしない人間を指します。これは受験勉強の弊害ともいわれています。受験勉強は、この参考書を使ってこの範囲を勉強すればOKでした。そして試験に挑んで結果を出せば大丈夫だったのです。しかし仕事は決まったやり方というものがありません。もちろんマニュアルやセオリーなどは存在していますが、トライアンドエラーを繰り返し、自分なりの方法論や哲学を確立してゆくしかありません。

指示待ちは悪い?

豊田義博『なぜ若手社員は「指示待ち」を選ぶのか? :職場での成長を放棄する若者たち』
(PHPビジネス新書)は、現在の新入社員の若者たちに増えている指示待ち人間についての本です。何も知らない若者が自己流で仕事を進めれば場合によっては会社にとって不利益をもたらすこともあります。ならば指示待ちの方が良いのではないかと思いがちですが、そうではありません。タイトルにある通り、指示待ちの何が問題なのかといえば、成長しないことであり、いつまで経っても複雑な仕事をこなすことができないのです。

心理には何がある?

本書ではそんな指示待ち人間たちが抱えている心理を読み解きます。そこにあるものは、揉め事やリスクをあらかじめ回避しようとする態度です。それは長らく不況を見てきているため守旧的になっているともいえるでしょうし、ある意味では同情の余地もあるかもしれません。さらにかつては仕事第一が是とされてきたものが、近年では休日やプライベートを大事にするといった傾向もあります。本書では指示待ち人間はどのようにして生まれたのか、そのメカニズムを丁寧に解き明かしています。