9日、韓国メディアによると、韓国国会で行われたドナルド・トランプ米大統領の演説に対し、韓国の専門家らがさまざまな見解を示している。資料写真。

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2017年11月9日、韓国・ノーカットニュースによると、韓国国会で行われたドナルド・トランプ米大統領の演説に対し、韓国の専門家らがさまざまな見解を示している。

記事によると、7日に韓国を訪問したトランプ大統領は明らかに過激な言動を慎んでいたが、8日の韓国国会での演説では違う姿を見せた。トランプ大統領は北朝鮮を「軍事的異端国家」「宗教集団のように統治される国家」「北朝鮮は楽園ではなく地獄だ」などと非難し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に対しては「暴君」「独裁者」との表現まで用いた。トランプ大統領は「朝鮮半島に来たのは北朝鮮の独裁体制の指導者に直接伝えたいメッセージがあるからだ」とした上で、「(彼は)神や人類に罪を犯したが、私たちはより良い未来のための道を用意している。条件は弾道ミサイル開発の中止、確認できる完全な非核化だ」とした。

トランプ大統領の北朝鮮へのメッセージについて、韓国の北朝鮮専門家らはさまざまな反応を見せている。

キム・チョンシク前統一部次官は「トランプ大統領が本心を話した」とみており、「韓米首脳会談はうまくいったように見えたが、トランプ大統領の演説は北朝鮮の非核化への立場に変化がなければ対話はないという意味」と説明。「米国の北朝鮮へのアプローチ法には全く変化がない」と指摘した。

ソン・ギウン統一研究院長は「北朝鮮が核を諦めることはない現実を認めるべきとの意見もある中で、トランプ大統領が『確認できる完全な非核化』との目標を明らかにした意味は大きい」と評価した。

チョン・セヒョン前統一部長官は懸念を示している。チョン前長官は「トランプ大統領が中国やロシアを含むすべての国に国連安保理制裁の履行と北朝鮮との関係断絶を求めたことで、北朝鮮との対話を望む韓国政府の行動に制約がかかった」とし、「韓米首脳会談はそれなりの成果があったが、トランプ大統領は中国に向かう道に地雷を置いていった」と指摘した。

ヤン・ムジン北朝鮮大学院大学教授は「北朝鮮離脱住民の記者会見を見ているようで失望が大きかった」と批判した。ヤン教授は「しばらくの間、北朝鮮による挑発はないとみられるが、最高尊厳を重視する北朝鮮はトランプ大統領の直接的な非難に何らかの対応を取るだろう」と予想した。

チョン・ソンジャン世宗研究所統一戦略研究室長も「これまでにも米大統領が北朝鮮を批判したことはあったが、これほど長い時間、それも直接的に批判したことはない」と主張し、「北朝鮮は今回のトランプ大統領の演説を『北朝鮮に対する宣戦布告』と見なし、北朝鮮の式の“聖戦”を宣言する可能性が高い」と忠告した。

トランプ大統領の演説に対し、韓国のネットユーザーの多くは肯定的な反応を示しており、この記事にも「北朝鮮を恐れている人がそんなにたくさんいるの?韓国には米国がついているのに?」「韓国の専門家たちは北朝鮮の目を気にし過ぎ」などと反論する声や、「トランプ大統領の演説で『完全な非核化』発言を引き出した文在寅(ムン・ジェイン)政府の努力は称賛に値する」「世界最強の国を相手に、韓国の非核化戦略を貫いた文政府の確かな実力を確認できて安心した」など韓国政府の外交力を称賛するコメントが多く寄せられている。

また「トランプ大統領は文大統領より信頼できる」「正直なところ、外交安保は文大統領よりトランプ大統領の方がうまくやっている」「どこが地雷なの?韓国を冷静に見た上での発言だよ」「韓国の大統領がすべき国民の説得をトランプ大統領が代わりにしてくれた。柔軟な歴史認識に感動した」などトランプ大統領を高く評価する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)