景気回復の実感は?

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 内閣府は8日発表した9月の景気動向指数(速報)で、景気の基調判断を「改善を示している」とし、12カ月連続で同じ表現を維持した。第2次安倍晋三内閣が発足した2012年12月に始まった景気拡大が58カ月に達したことが確実となり、高度成長期のいざなぎ景気(57カ月)を超えて戦後2番目の長さとなった。ただ、企業収益や雇用情勢は改善している一方、個人消費や物価上昇率の回復力は鈍く、緩やかな景気拡大にとどまっている。

 発表した9月の景気動向指数(10年=100)は、足元の景況を示す一致指数が前月比1・9ポイント下落の115・8と、2カ月ぶりに悪化したものの、基調判断は「改善」を据え置いた。

 戦後最長の景気拡大は、02年2月から73カ月続いており、19年1月まで続けば戦後最長記録を更新する。

 だが政権の経済政策「アベノミクス」は、金融緩和を背景に企業収益などが改善したものの経済好循環は実現せず、デフレ脱却の道筋は見えていない。

 このため安倍首相は18年春闘で3%の賃上げ率(ベースアップと定期昇給の合計)実現を経済界に要請している。また18年度政府予算案で看板政策「人づくり革命」や「生産性革命」を推進し、消費喚起と潜在成長率の向上を後押しする。