三味線奏者の吉田兄弟が8日、都内でおこなわれた、映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(トラヴィス・ナイト監督、18日公開)完成披露試写会に登場。三味線の演奏披露とともに、映画の印象などを語った。この日はサプライズゲストとして演歌歌手の小林幸子も登壇した。

 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、『コララインとボタンの魔女 3D』などを手掛けたアニメーションスタジオ ライカ制作によるストップモーションアニメ。過去の日本を舞台に、魔法の力で三味線と折り紙を自由に操る片目の少年クボが、両親の仇である“月の帝”と対峙する中で、出自の秘密に迫る冒険に挑む姿を描く。ボイスキャストにはアート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、ジョージ・タケイら著名な俳優陣が参加、日本語吹き替えにも矢島晶子、田中敦子、羽佐間道夫らベテラン声優陣のほかに川栄李奈、ピエール瀧ら豪華キャストが参加、

 吉田兄弟は本作の日本語版のエンディングソングで、ジョージ・ハリスン作の曲「While My Guitar Gently Weeps」をプレーしている。この日はオリジナル曲『フュージョン』演奏を演奏、緊張感あふれる演奏で観衆を魅了。小林も「繊細でダイナミック、やっぱり吉田兄弟だなと思いました」と絶賛の声を送る。

演奏する吉田兄弟

 「映画の方は、パリやバルセロナに滞在していた際、客の方から勧められたんですが、海外の反応が素晴らしいと感じました」とこの映画との出会いの印象を語る弟・健一は「日本の公開にあたって、スタジオ・ライカよりタッグのオファーいただいたんですが、嬉しかったですね。三味線を題材にした映画作られる時代なんだと」とオファーを受けた際の思いを振り返る。

 また、兄・良一郎も「津軽三味線の主人公が三味線を持っているなんて、僕らが三味線を始めたころには考えられない。とうとうこういう少年が三味線を持って、それがカッコいいという映画が作られた、こういう時代が来たんだと嬉しくなりましたね」と映画を絶賛、健一も「この映画をきっかけに、三味線を始められる子供もいるのではと、逆に僕はそこに期待しています」と映画に込めた思いを語る。

 一方、不思議な力で三味線や折り紙を操るクボというキャラクターについて良一郎は「僕たちにとっても不思議な感じはしなかったですね。僕たちも演奏に対して気合いやパワーを込めているので」と意外に違和感なくそのキャラクターに共感を示している。また作品自体の印象について健一は「(海外の人から見た日本の印象は)時々ちょっと違うなということはあるけど、三味線については100点満点。民謡も僕らが知っている有名な曲などを使われているし、日本に対するリスペクトというか、かなり勉強されているという印象を受け、海外発信というのが悔しい気持ちになりました」と高い評価を寄せている。【取材・撮影=桂 伸也】