6日、エアバッグの欠陥で息子が死亡したとして韓国の夫婦が自動車メーカーを相手に1億ウォン(約1000万円)余りの損害賠償を求めたが、裁判所が原告の主張を退けた。資料写真。

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2017年11月6日、エアバッグの欠陥で息子が死亡したとして韓国の夫婦が自動車メーカーを相手に1億ウォン(約1000万円)余りの損害賠償を求めたが、裁判所が原告の主張を退けた。韓国・聯合ニュースが報じた。

ソウル中央地裁は6日、息子を事故で亡くした夫婦が、韓国の自動車最大手・現代(ヒュンダイ)自動車を相手に1億2400万ウォン(約1300万円)の損害賠償を要求した訴訟で原告敗訴の判決を下した。

原告夫婦の息子は2013年7月、現代自動車が製造・販売した11年式多目的スポーツ車(SUV)を運転していたところ、雨でぬれた路面でタイヤがスリップし道路脇の石垣と衝突する事故に遭った。息子は病院に運ばれ治療を受けたがその後死亡した。

遺族らは「運転席側に装着されたエアバッグが欠陥により作動せず、またBピラー(車体とルーフを接続する前後ドアの中間にある支柱)に通常の衝撃に耐えるだけの強度がなかったため大きく変形し、息子が死亡した」と主張していた。

また車購入の際の現代自とのやりとりについて、「会社がエアバッグの作動原理を全く説明せず、売り主が守るべき信義上の注意義務に違反した」とも主張した。

しかし裁判所は、「衝突センサーにエアバッグが作動する条件を満たすだけの衝撃力が伝わらなかったものとみられ、エアバッグに不具合があったとみるには当たらない」と説明。Bピラーの欠陥も認めなかった。

また「エアバッグは、補助安全装置として一般的動作原理を説明したとしても、運転者が車両を使用して被害や危険を減らすことができるとみるのは困難で、会社に動作条件を詳細に説明する義務があるとは言えない」とし、「説明義務があるとしても、車両購入時に提供されている取扱説明書等に記載されているため、信義上の説明義務に違反したと認める証拠がない」とした。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「運転者が死亡するほどの事故で、エアバッグが働かなかったというのに、それでも問題ないって?」「Bピラーが曲がるほどの衝撃でもエアバッグが作動しないのは不具合だろう」「法律は免罪符を与えるために存在してるのか?」など、判決に否定的な意見が多く寄せられた。

また、「この国で大企業を相手に訴訟して勝訴するのは絶対に不可能だ」と、裁判のあり方自体への疑問の声も。さらに「じゃあエアバッグは何のためにあるの?飾りか?」とのコメントもあった。(翻訳・編集/三田)