<記者コラム:オトゴト>
 最近、取材でバイオリニストに話を聞く機会が2回ほどありました。ちょうど、バイオリンがマイブームで、個人的にも嬉しい取材となりました。まだ、記事が掲載前なので、名前は出せませんが、両名とも本当に素晴らしい演奏で多くの方を魅了しています。

 自分もその中の一人で、音を聞いた瞬間に自分もこんな音を出してみたいと、ケースにしまってあったバイオリンを引っ張り出して、久々に弾いてみました。まあ、残念ながらひどい音でした。アニメ『ドラえもん』に出てくるキャラクターの、しずかちゃんを想像していただいて、問題はないです。

 その、2人にどうやったらこんなに美しい音が出せるのかを、訊ねてみたところ、大きく分けると“姿勢”と”力加減”ということでした。確かに、バイオリンを上手く弾く人の姿勢は、美しく感じます。あまり他の弦楽器で姿勢のことは言われないような気もしますが、少なくともバイオリンには姿勢が重要みたいです。

 詳しくはインタビュー記事が掲載されてから是非確認して欲しいのですが、バイオリンに関しては、基本的にはその2つが重要だということがわかりました。実際に良い音色を奏でている2人だからこそ、説得力が違います。

 バイオリンという何百年という歴史のある楽器の音色は、心を引き寄せる何かがあります。ある演奏者は、ビンテージのバイオリンには今まで弾いてきた人の“魂”が宿っていると教えてくれました。ちょっとスピリチュアルな話になってしまいますが、疑う気にはあまりなれません。練習はその楽器の声を聞くために行っているのではないかと思うほどでした。

 ビンテージの楽器が絶対に良いとは限らないのですが、その“魂”を感じ取り演奏できる人が、多くの人の心を掴んで離さない音色を奏でることが出来るのではと思いました。演奏を見ていると楽器と対話しているようにも見えました。

 他に音楽家ではなく、ある漫画家もキャラクターと対話してストーリーを作っていくという話を聞いたことがあります。トップと呼ばれる人たちにはそのスキルが突出しているのかもしれない。そう考えさせられたここ数日間でした。【村上順一】