観光客が集まるソウル・明洞(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】年内にも実現する見通しの韓中首脳会談を前に、米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備を巡って悪化した韓中関係の改善に期待が高まる中、韓国の観光業界は中国人団体観光客を迎えるための準備に奔走している。

 先月31日に韓中両国が関係改善に合意し、THAAD問題について意思疎通することを決めたことで、これまでのあつれきは雪解けの兆しを見せている。

 今年3月に中国政府がTHAAD配備決定への報復措置として自国の旅行会社に韓国行きの団体旅行商品の販売を禁じて以降、中国人観光客の急減で低迷していた韓国の観光業界にも活気が戻っている。

 韓国政府はこのほど官民合同の経済懸案懇談会を開き、中国人団体観光客の誘致を含む訪韓観光市場活性化策を発表した。

 法務部が指定したクルーズ船に乗って入国する中国人観光客について、ノービザでの入国を来年一時的に許可することにしたほか、今年末に終了する予定の中国人団体観光客の電子ビザ発給手数料の減免措置を来年まで延長する。

 旅行会社は中国人団体観光客の回復を見込み準備を進めており、THAAD問題による業績悪化を受け休職を余儀なくされた一部の旅行会社の従業員が職場復帰したと伝えられた。

 今後、中国人団体観光客が戻り、来年2月に開幕する平昌冬季五輪を訪れる外国人観光客が増加すれば、韓国の観光業界は低迷から早期に抜け出せるとの楽観的な見通しもある。

 旅行業界の関係者は「まだ中国政府が韓国行きの団体観光を許可したわけではないので、今は待機している」と述べた。観光業界では、韓中首脳会談の後に販売禁止が解除されるとの期待も出ている。

 3月に中国政府が韓国旅行商品の販売を禁止して以降、9月までに訪韓中国人観光客は前年同期比61.3%急減した。

 中国専門の旅行会社は休業・廃業状態で、免税店の外国人利用客も減少した。中国からの団体観光客をメインに営業していたソウル・明洞などのホテルも宿泊客が30%以上減少した。

 中国からの観光客が戻ったとしても、観光市場が完全に正常化するには時間がかかるだろうとの見通しが支配的だ。中国人団体観光客が数カ月間来なかったため、再び旅行商品を開発して集客し、実際に観光客が訪韓するまでは少なくとも3カ月かかると業界関係者は予想する。

 文化体育観光部の都鍾煥(ト・ジョンファン)長官は「韓中間の観光交流が再開され、流通チャンネルが再構築されるには2〜3カ月かかるだろう」とし、「この期間を短縮する方策を立てて対応したい」と述べた。