Photo:首相官邸HPより

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 ドナルド・トランプ米大統領が11月5日に初来日した。ゴルフ、銀座、4度の食事会と、まるで「成金の社長さんを接待する」かのようにご機嫌を取り、ことさらに「今ほど日米関係が緊密なことはなかった」を強調した。しかし、具体的に何か進展したかといえば、何もない。

 この連載ではトランプ大統領の「アメリカ第一主義(アメリカファースト)は変わっていないと指摘した。結局、米国は北朝鮮が米軍グアム基地や米国本土を直接攻撃できるミサイルを開発する可能性が出てきた時に、初めて北朝鮮問題に介入してきたからである(本連載第155回)。

 今回の訪日でも、大統領はひたすらアメリカファーストであった。安倍首相は、大統領が機嫌を損ねて「日本を捨てる」と言い出さないように、ひたすら歓待するしかなかったように見える。

 この連載では、日本がなぜ「奇跡」と呼ばれた高度経済成長を成し遂げて、経済大国となれたかを振り返ってきた(第149回)。それは、東西冷戦期の米国の戦略に日本が組み込まれ、「米国に守ってもらい、米国に食わせてもらった」からに他ならない。今回は、これまで断片的に何度か論じてきた「米国の戦略」を整理し、メディアが「シンゾー・ドナルド関係」とひたすら持ち上げる日米関係の「本質」を考えてみたい。

米国の戦略(1):
米国が世界の警察官になり「世界を食わせた」理由

 日本が高度経済成長を成し遂げたのは、端的にいえば、米国が日米安保条約に基づいて日本の安全保障を肩代わりし、日本の製品をどんどん購入してくれたからだった。「軽武装経済至上主義」の「吉田ドクトリン」を打ち出した吉田茂元首相は、これについて「日本は米国を番犬として飼っていると思えばいい」とまで言った。日本がしたたかに米国を利用して、先進国にのし上がったといえる。

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