料理をつくるのに欠かせない調味料。開封後、なんでもかんでも冷蔵庫保存してしまっていませんか? じつは、冷蔵庫保存することによって、かえってカビが発生したり、劣化を早めてしまったりするものもあるのです。食品の成分や栄養、保存方法に詳しい、東京農業大学元教授で農芸化学博士の徳江千代子さんに、調味料の正しい保存法について教えてもらいました。常温?冷蔵?冷凍?基本調味料の保存方法を知ろう!

キッチンに常備されている基本調味料だけでも、じつは間違った保存をしている人が多いといいます。それぞれに最適な方法があるので、改めてチェックしてみましょう。●砂糖&塩


時間経過による品質の変化が極めて少ない調味料で、賞味期限も設けられていないので、常温保存が可能。ただ、においを吸いやすいので、密閉容器でほかの食材とは別に保管することをおすすめします。●みりん


ひと口にみりんといっても、アルコール分を多く含む本みりんと、アルコール分をほぼ含まないみりん風調味料とがあります。本みりんのアルコール度数は14%前後。常温に保存しても劣化しません。また、糖分が多いのも特徴で、低温保存すると糖分が結晶化して固まってしまうので、そういう意味でも直射日光のあたらない冷暗所で保存しましょう。アルコール分が少ないみりん調味料は逆に保存性が低く、風味が落ちやすいので、冷蔵庫で保管します。●酢

酢は殺菌作用があるので、常温でOKですが、ポン酢となると話は別。しょうゆやかんきつ果汁が混ざっていて、酢の含有量が限られているので、こちらは冷蔵庫へ。●ソース

飲食店でもテーブルに出しっぱなしにしてあるので、常温保存OKと思いがちですが、それは間違いです。中濃ソースもウスターソースもとんかつソースも、開封後は空気に触れると劣化が始まるので、冷蔵庫で保存しましょう。●しょうゆ


開封したばかりのしょうゆは赤っぽい色をしています。だから、しょうゆ=黒と思っている人は、劣化したものを使っていることに。なぜ黒くなるかというと、しょうゆの成分であるアミノ酸と糖が反応して劣化しているから。なので、必ず冷蔵保存しましょう。数日で使いきる分は食卓用の小さい容器に移しておけば、そのつど大ビンのフタをあけずに済むので、劣化防止につながります。●みそ


みそは空気に触れると劣化し、さらに常温に置いておくと変色してきます。使ったら毎回表面を平らにし、みその上に白い薄紙が入っている場合は、捨てずに表面を覆いましょう。この薄紙は、空気を遮断して乾燥や酸化を防止するために入っています。


もしこのような紙が入っていない場合は、ラップで表面をぴったり覆えばOKです。

いかがでしたか? あなたの家の調味料は正しく保存できていましたか? 調味料の正しい保存方法を知っていると、調味料本来のおいしさを引き出せ、お料理の腕もグッと上がるはずです。ESSE12月号の特集「みんなの幸せキッチン」内の「食材別スゴワザ収納術」でも、さまざまな食品保存について紹介しています。ぜひ、こちらもチェックを!

●教えてくれた人
【徳江千代子さん】
東京農業大学元教授、農芸化学博士。食品の成分、栄養、保存方法、賞味期限などに詳しく、近著に『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』(朝日新聞出版刊)などがある

<撮影/林絋輝 取材・文/ESSE編集部>