「君たちはどう生きるか」の世界

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永遠のベストセラーのひとつに吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』があります。大学を出た青年が、少年にさまざまな教えを差し向ける話です。そこに取り込まれている内容は社会とは何か、貧困はなぜ起こるのか、格差を無くすにはどうすればよいのか、教養を学ぶ意義は何なのか、といったものです。

社会科のその先の話

中学や高校で習う社会科はひたすら暗記の科目といわれています。日本史ならば年表で起こったことをすべて暗記し、政治経済も一問一答形式で暗記をするといった感じでしょう。テスト勉強もこうした対策だけで十分でしょう。しかし、これらはその先の社会とは何か、人間とは何か、生きるとはどういうことかといった問いには答えてくれません。もちろんこの問いに正解はありません。しかしながら、その思考のための基礎作業として暗記による学びは必要でしょう。そうした中学高校のテスト勉強的な暗記と、ものを考えていくための思考を橋渡しする書籍が『君たちはどう生きるか』です。

進学祝いに配る?

この著作は、中学校や高校の進学のお祝いに配られるといったこともよく行われてきました。確かに、中学生でも十分読める内容になっています。しかし、もらったまま読んでいないという人も多いのではないでしょうか。もし読んでいたとしても、改めて読み返すことによって気が付くことがあるのもまた事実です。羽賀翔一のイラストによって『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)も発行されています。永遠に読み継がれるベストセラーが現代のメディアと組み合わされ、手に取りやすいものになっています。