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東京ショーで来日 グッドイヤー幹部は、日本市場をこう考える

text:Kentaro Nakagomi(中込健太郎)photo:編集部

皆さんの愛車の冬支度はもうお済みだろうか? 冬用タイヤへの交換は自動車ユーザーにとっての衣替えのようなもの。降雪や凍結の可能性もある冬の路面を安全に走るためには冬用タイヤの装着は不可欠である。しかし冬到来に合わせてタイヤの交換を強いるというのはユーザーにとっては大きな負担を強いられるというのも事実である。そんな課題に対してもスマートな回答として近年日本でも見直されつつあるのがオールシーズンタイヤである。


ドライ路面での剛性感のある走りと、ウエット路面での高い排水性能を両立し、軽微な雪道も走行可能なオールシーズンタイヤ「Vector4Seasons Hybrid(ベクター4シーズンズ・ハイブリッド)」を発売するグッドイヤーによれば、日本市場こそオールシーズンタイヤにふさわしいという。単に冬の安全を守るためではないオールシーズンタイヤ「ベクター4シーズンズ・ハイブリッド」に関してのお話を、先ごろ閉幕した東京モーターショー2017に合わせて来日したグッドイヤータイヤ・マネジメントカンパニーのアジアパシフィック地区消費財担当副社長ライオネル・ラミレス氏(左)と、同製品開発担当副社長デビッド・ザンジグ氏(右)に伺った。
 

日本ほど「ベクター4」にふさわしい市場はない(ラミレス氏)


日本で展開する上でのオールシーズンタイヤのもつ強みとは?

「日本はVector4Seasons Hybridにはとてもふさわしい地域と言えます。南北に長い国土であり、国内の移動でも寒く雪の多い北日本から比較的雪の少ない南日本まで、様々な気象条件が共存します。そのような国土の移動でも、オールシーズンタイヤならスムーズな移動が可能だからです。急な降雪に遭遇しても、その都度チェーンを装着して降雪エリアを走行し、通過したらまた外してというわずらわしさもありません。“SNOW” マークもつくので、すべり止めタイヤを装着していないタイヤの規制でもクルマを利用することが可能なのです」と話す。


また大都市圏ではマンションなどの集合住宅の居住者も多い日本。こういうユーザーにとっても有益だと話す。「冬タイヤを使わない季節、春から秋にかけての保管場所の問題もあります。スペース的にそういうスペースを確保できないという方も少なくありません。これはタイヤ自体の性能ではありませんが、日本のユーザー環境としては無視できない点だと思います。このように様々なベネフィットが日本にはあると思うので、そういうものを提案していきたい」と付け加える。
 

タクシー、レンタカーなど、フリートでのベクター4ユーザー増加中


また、日本グッドイヤー取締役営業本部長の吉沢雄一氏に、日本での現状と今後の展望についてお話し頂いた。

「首都圏近郊のタクシー会社で、すべての車両に使ってくださっているフリートユーザー様もいらっしゃいます。そういう会社の導入理由は、もちろんタイヤとしての性能もさることながら、交換用のタイヤのスペース、工数を要しないという点で極めて経済的だと高く評価していただいています。またレンタカーなどでも今後さらに広がっていくのではないでしょうか。日本ではレンタカーでの移動はせいぜい100km〜200kmというケースが多いでしょうが、近年拡大しているインバウンドのお客様のレンタカー利用。海外の方は500kmくらい使われるケースは珍しくありません。ですので、例えば東京での貸し出しだからと言って、どこまで乗っていくかは正直読めなくなりつつあります。そうした用途でもわたくし達のベクター4シーズンズは威力を発揮すると思います」


「またそもそも “冬用タイヤに交換しなければならない” ということのストレスです。大体交換作業をする時期は集中していきます。一斉にこの時期に交換すると作業が込み合い、待ち時間が発生したり、経済的理由以外の精神的なストレスもユーザー様に強いることになるのです。そういうものからも解放させる効果を提供することもできるのがこのタイヤなのです」とのこと。日本市場での需要はさらにこれからも掘り起こしいきたい、と話す。
 

降雪地域にはスタッドレス「アイスナビセブン」も(ザンジグ氏)


1977年からオールシーズンタイヤを発売しているグッドイヤー。すでに40年の歴史があることがわかる。「ヨーロッパでは浸透しており、実は特段のキャンペーンやプロモーションに工数を割かなくても良い状況ですらあるのです。確かに雪深い山岳エリアではスタッドレスタイヤですが、大陸の平地のエリアなどはオールシーズンタイヤがもはや常識になっているのです。また11月から3月の間は、特にドイツなどでは、冬用タイヤをつけていないと事故があった場合、保険が下りません。そういう国はますます増えています。そういう点でも世界的にはオールシーズンタイヤの需要が増えている状況です」と話す。

しかし降雪地向けにはスタッドレスタイヤの「ICE NAVI 7(アイスナビセブン)」がおすすめだと話す。「日本向けのアイスナビセブンは実は日本専用のチューニングを施してあります。ミゾレ、パウダーなど雪だけで言ってもコンディションはさまざま。これに氷状の路面でもしっかりとクルマを制御できなければならないのです。定速走行時は、正直それほど差は出ませんが、加速時制動などの加速度をかけた条件では技術に差が出ます。アイスナビセブンでは日本の皆さまにもきっとご満足いただけると確信しております」と自信を見せた。


安全性だけでなく、経済的でストレスからも解放されるグッドイヤータイヤ。愛車の冬支度において無視できない選択肢ではないだろうか。