中国外交部の華春瑩報道官は、安倍首相が北朝鮮のミサイルについて「必要あれば迎撃」と述べたことを批判。中国の影響力行使については「指図される必要はない」と述べたが、外交部の公式サイトは同発言を掲載しなかった。

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中国外交部(中国外務省)の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は6日午後の定例記者会見で、安倍首相が北朝鮮のミサイルを「迎撃の必要があるものは迎撃」と述べたことについて、緊張した情勢を軽減する言動を望むなどと批判した。中国の影響力行使については「何をすべきか言われる必要はない」と反発したが、記者会見を紹介する外交部の公式サイトは掲載しなかった。

安倍首相と訪日中のトランプ米大統領は6日、共同記者会見を行った。トランプ大統領は北朝鮮問題について、安倍首相は米国から武器装備を大量に購入することになるとの期待を示し、「ミサイルを撃ち落とすことができるようになると思う」などと述べた。安倍首相は「われわれは迎撃の必要があるものについては迎撃していく」などと述べ、日米の連携を強調した。

中国外交部の華報道官は安倍首相の発言に対して、「半島情勢はすでに非常に複雑、敏感、脆弱(ぜいじゃく)だ。われわれは各方面が現状を受け、緊張を緩和し、相互信頼を増進し、半島問題を改めて対話と交渉に戻す正しい道への助けとなる言動を取ることを望む」と述べ、批判の意を示した。

また、安倍首相が共同記者会見で、米国と共に中国やロシアに対する働きかけを含めて「国際社会全体での北朝鮮への圧力を最大限にまで高めていく必要がある」との主張したことについては、「われわれはいかなる者からも、われわれが何をすべきか言われる必要はない」と反発し、朝鮮半島の核問題について自国が平和的解決を目指して一貫して努力しており、建設的な作用を発揮しつづけてきたと主張した。

中国外交部は公式サイトに毎回の記者会見の様子を掲載している。中国政府が強調する情報公開の一環と理解できるが、文言を変更したり、都合の悪い部分を削除する場合がある。例えば、6月初旬ごろに出される1989年の「天安門問題」についての質疑応答は掲載されていない。したがって、外交部による定例記者会見の発表は、自国向け宣伝の色彩が強いと考えてよい。

ただし、外交部の発表と中国メディアの報道が完全に歩調を合わせているわけではなく、外交部が削除した内容が中国国内向けに報道されることもある。外交部は華報道官による「何をすべきかと言われる必要はない」の発言を公式サイトでの掲載から割愛したが、中国メディアの環球網は6日付の記事で、同発言を紹介している。(翻訳・編集/如月隼人)