大人の遠足? フットパスで秋の自然、街並みを満喫しよう!

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行楽の秋である。「教えて!goo」で連載中の4コマ漫画「ジャパニーズ・ガール!」でイギリス人が発した「Footpath」(フットパス)という言葉が気になった。調べてみると、あちこちにある散策用の小路とのこと。日本にも徐々に広まっているらしい。日本フットパス協会に話を聞いてみた。

■景観、歴史を楽しむウォーキング

同協会によると、フットパスとは「地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くことができる小径」のこと。発祥の地・イギリスでは「私有地を歩く権利」とされる。貴族が所有する荘園の道を庶民にも開放せよ、という市民革命の産物だった側面もあったらしい。

日本では約20年前から始まり、地域振興や地域財産の掘り起こしのツールとして発展した。自治体やNPO法人が中心となり、地域の特色を生かした散策コースを考案し、出版物やホームページで提供している。

同協会理事の尾留川朗さんは「環境保護が日本でのフットパスの始まりでした。ありのままの自然を守るには『自分が住んでいる地域の再認識が必要だ』と考えて歩き出しました」と話す。同協会の登録団体は60ほどだが、その傘下にさらに団体を抱え、現在は100を超える団体が活動しているという。

「フットパスの種類は4つに大別されます」と尾留川さん。自然や街並みの眺めを楽しむ「景観型」、古道から地域の歴史を感じていく「歴史型」、足下の草花や生き物を見ていく「観察型」、ウォーキングに重きを置く「健康型」があるそうだ。

実際には「景観が良くて歴史も体感できる」というように種類を組み合わせるケースが多く、「どこを中心に据えるのか」などとコースを考えるのもフットパスの面白さとのこと。

■地域の特性を生かした散策コース

全国にあるフットパス団体が次々と新しいコースを編み出している。

広大な湿原など他とはまったく違う景観を持つ北海道、植生が常緑樹中心で真冬でもエネルギッシュな九州はもちろんのこと、最上川のある山形県長井市では水辺を中心としたり、山梨県甲州市の勝沼ではブドウ畑やワイン醸造所を巡ったり、地域それぞれに趣向を凝らしたコースを設けているそうだ。

「地域ごとにいろんな魅力があります。街歩きも同じ」と尾留川さん。そして「耳から情報が入ると、実際にそこに見えていなくても、『ここがこうだったんだ』と見えてくるものもある」とガイドの重要性を説く。

NHKのテレビ番組「ブラタモリ」を見ても、案内人の魅力と知識が街の魅力をグッと引き立てているのは明らかだ。それではここで、多摩丘陵を中心に長年フットパス活動を続けているNPO法人「みどりのゆび」副理事長でもある尾留川さんに地元の東京都町田市を案内してもらおう。

■魅力たっぷり、ガイドの案内に耳を傾ける

「町田は丘陵地帯です。緩やかな丘の中に入っていく、襞のような谷を歩くコースがかなり優れています。新緑や紅葉の季節だけでなく、すべて木の葉が落ちて、山肌が全体に見えた真冬でも見所があります」

それは気になる。続きをどうぞ。「丸いボールのようなヤドリギが木の枝にいくつも……。それがシルエットになって見えてくる。季節や時間帯やさまざまな気象条件で変化を楽しめます」。頭の中に幻想的な光景が広がっていく。

さらに「あともう一つ」と尾留川さん。「鎌倉古道がかなり残っている。まさに『いざ鎌倉』で馬を走らせていった道をいま歩いているんだな、と実感できます」。ドドッ、ドドドドッ、ドドドッ……馬が一気に駆け抜けていく音が内耳に響いてきた。

居ても立っても居られない。全国各地のフットパスを訪ね歩こう!

「教えて!goo」では「秋の一日、散策するならどんなとこ?」として、みなさんの歩いてみたい場所を質問中だ。

●日本フットパス協会

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)