3日、韓国・朝鮮日報は、「韓国が先に製作した水素自動車が日本に追い越された」との記事を報じた。資料写真。

写真拡大

2017年11月3日、韓国・朝鮮日報は、「韓国が先に製作した水素自動車が日本に追い越された」との記事を報じた。

安倍晋三首相は4月、首相官邸で開かれた第1回再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議に出席、東京五輪が開かれる2020年に燃料電池自動車を4万台規模で普及させる目標を示し、全国の水素ステーションを160カ所に増やす計画を示した。今年8月末時点で、全国の水素ステーションの数は91カ所という。

一方、韓国では15年12月、政府も参画して水素自動車普及のロードマップを用意、20年までに水素自動車1万台を普及させるとしていた。13年に韓国の自動車最大手・現代(ヒュンダイ)自動車が世界初の水素自動車「ツーソンix35」(小型クロスオーバーSUV)の量産に成功したこともあり、15年当時、韓国の自動車業界は将来の水素自動車市場を主導するものと確信していた。

しかし韓国での水素自動車普及は計画通りに進まず、現在、韓国内の水素自動車はわずか132台(累積)。政府のロードマップに記載のある500台の26%にすぎない。記事は、この要因として「政府による積極的な支援の不足」を挙げている。

現代自動車は06年から実証事業を行い、13年に水素自動車の量産に成功した。これを受けてトヨタ自動車やホンダ、メルセデスベンツも水素車開発を加速、トヨタは14年に「MIRAI」を発売し、15年以降は早くもグローバル販売台数で現代自を上回った。現代自の「ツーソンix35」は13年の発売以来、今年9月までの累積販売台数が834台にすぎないが、トヨタの「MIRAI」は4268台。記事はMIRAIの躍進は「日本政府の積極的な支援のおかげ」としている。

韓国は、政府が今年までに24カ所にするとしていた水素ステーションは現在12カ所が完成した状態。大林(デリム)大学のキム・ピルス教授は「政府の果敢な支援がなければ、韓国企業が先に量産をしても、すべてを失う状況になる」と述べている。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「規制大国で水素自動車がモノになるわけがない」「魂のない公務員と未来を見ない政治家たちが経済を台無しにしている」「せっかく企業が先行開発した技術なのに、官僚たちの無能さで市場を確保できなかった」など、政府・行政への厳しい声が多く寄せられた。

また、「水素自動車は石油関連企業が嫌がりそうだからね」「石油会社の圧力だろう」など、業界の影響を推測する声も。そして「現代が先に量産したかもしれないけれど、源泉技術は日本の方がはるかに多く持っていると思う」とのコメントもあった。(翻訳・編集/三田)