「プーチン大統領に会うことになるのではないか」「北朝鮮について手助けをしてもらいたい」――。アジア5カ国を訪問中のトランプ大統領が、日本へ向かう専用機の中で記者団にそう語り、注目を集めている。

 トランプとプーチンは、ベトナムで開かれる「APEC」(10日)に出席する予定だ。その時、米ロ会談が行われる可能性が高い。一体、トランプはプーチンにどんな依頼をするつもりなのか。ロシア政治が専門の筑波大教授の中村逸郎氏はこう言う。

「今、米ロ間で大きな問題になっているのは、シリア問題です。ロシアの全面支援を受けたシリアのアサド政権は、イスラム国をほぼ壊滅させ、全土の9割を掌握しています。これからアサド政権とロシアは、荒廃したシリアの復興に乗り出すことになります。でも、ロシア一国だけでは復興資金が足りない。プーチン大統領は、是が非でも欧米の協力が欲しい。恐らくトランプ大統領は、『シリアの復興に協力する。その代わりに北朝鮮問題で手助けをして欲しい』と取引を持ちかけるつもりなのだと思います」

 今や、北朝鮮は中国よりもロシアに近いとみられている。国境では頻繁にモノが行き交い、ロシアと北朝鮮の2国間貿易は、2017年第1四半期、2倍に増加している。米ロの取引が成立したら、プーチンはどんなアクションを起こすのか。

「アメリカにとって一番いいのは、金正恩を暗殺してもらうことでしょう。今、旧KGB出身者が金正恩のボディーガードをしているといわれています。同じく旧KGB出身のプーチン大統領なら、彼らに指令を下すことも不可能ではないでしょう。プーチン大統領も、本音では金正恩を厄介者と考えている可能性があります。ロシアはシベリアの天然ガスを、パイプラインを使って北朝鮮経由で韓国に売りたい。でも、金正恩がいるため話が進まないのです。金正恩を排除して、コントロールできる人物をトップに据えられれば、国際社会からも批判が噴出しない可能性があります」(中村逸郎氏=前出)

 米ロの取引は成立するのか。