記者会見で健康管理などについて話すタレントの岡田圭右(中央)、ハルメク・ベンチャー株式会社松尾尚英執行役員(左)おうちでドック契約ドクター中島侑子医師(右)

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 「ハウンドドック! ほっとドック! おうちでドック!」とお笑いコンビ・ますだおかだの岡田圭右が連呼するテンションの高い記者会見が11月1日、都内で行われた。

 これは、がんや生活習慣病などの疾病を発見できる検査キット「おうちでドック」(ハルメク・ベンチャー株式会社)の発売記者会見でのこと。医療機関並みの精度の高い検査で、家にいながらにして「人間ドックレベル」の健康診断が受けられるサービスだ。

男性で16種類、女性で18種類のがんなどリスクがわかる

 このところ郵送検査キット商品は急増、すでに楽天やamazonなどでの購入可能な郵送検診キットもラインナップも増えてきた。遺伝子検査、がん種別検査、さらには性病検査、HIV検査などなど、、、。

「おうちでドック」は、利用者が指先から採取した数滴の血液と尿を郵送で検査機関に送り、2週間以内にがんや糖尿病、動脈硬化など男性で16種類、女性で18種類の疾病リスクの結果が返送される。ひとつの検査キットでこれだけ多くのがんや生活習慣病をチェックできるのは日本で初めてだという。


 リスクチェックできるがんは、胃がん、大腸がん、食道がん、肺がん、乳がん、すい臓がん、卵巣がん、胆嚢・胆管がん、卵巣がん、子宮体がん、前立腺がん、肝臓がん。

 生活習慣病では、糖尿病、肥満、高血圧、栄養障害、脂質代謝異常、動脈硬化、腎機能障害、痛風・尿路結石、肝機能障害。
 
 もし検査結果に問題や不安があれば、利用者は、ハルメクが契約している医師と結果や健康について直接電話で相談できる。また、がん専門医によるセカンドオピニオン相談も無料でできるという。

 一般販売価格は男性用、女性用共通で19,800円(税抜き)になるという。

「おうちでドック」事業責任者の松尾尚英執行役員は、「現状では2人に1人はがん検診を受けていない。その理由として時間がない。お金が高いなどがあるが、早期発見すれば、がんでの5年生存率が大きく違ってくる」とし、おうちでドックの事業展開で、受診率のアップ、医療費の削減、さらにはメディカルツーリズムの拡大などを目指したいと発言した。

新たなリキッドバイオプシーでがん検診は大きく変わる

 現在、日本では国をあげてがん検診を推進しているが、がん研究振興財団の「がんの統計'15」では、がん検診受診率の国際比較の項目では、「OECD(経済協力開発機構)加盟国の70%〜80%と比較して約40%と低い」としている。
 
 一方、日本対がん協会では、早期に発見でき、さらに治療を行うことで死亡率が低下することが科学的に証明されているがんとして、胃がん、肺がん、乳がん、子宮頸がん、大腸がんの5つをあげている。
 
 しかし、胃がんではX線検査と内視鏡検査、肺がんではX線とハイリスク者に対する喀痰細胞診の併用以外には、死亡率を減少させるという十分な根拠はない。

 子宮体がん、前立腺がん、甲状腺がん、肝胆膵腎がん(肝炎ウイルス・キャリア検査を除く)などの検診でも、今のところ効果があるかどうか不明であったり、有効であってもデメリットが大きいなどの問題があるとしている。(参考:日本対がん協会HP)

 ただこうした課題も、精度の高い検診をより早期に受診することで状況が変わる可能性がある。

「おうちでドック」のがんのリスク検査では、これまでの腫瘍マーカーが使われているが、最近では、がんが血中に分泌する「マイクロRNA」と呼ばれる物質に着目したがん検査が国立がん研究センターなどのチームで開発されつつある。血液1滴で13種のがんの有無を診断できるというものだ。

 また、血液中に漏れ出して体内を循環しているがん細胞(血中循環腫瘍細胞)や血液中にわずかに漏れ出したがん由来のDNA(血中循環腫瘍DNA)なども新たなマーカーとして研究が進む。

 こうした新たなリキッドバイオプシーについてハルメク・ベンチャーの井上耕平代表取締役社長は「おうちでドックはあくまでもプラットホームであると考えています。あらたなリキッドバイオプシーが確立され次第、そうしたものはどんどん取り入れていきたいと考えています」と話す。

 郵送検査キット商品などの簡便な健康診断、がん検診が、今後どのように進化していくのか、注目したいところだ。
(文=編集部)