【入浴科学者監修】「時間10分以下×温度40℃以下」の入浴は頭痛・便秘冷え性の悩みが少ない!

写真拡大

リンナイ株式会社が、寒さが本格化する冬季に向けて、入浴習慣の実態や健康状態との相関関係を探るべく、全国20〜70代の男女 計960名を対象に「入浴習慣」に関する意識調査を実施。

入浴科学者の早坂 信哉先生によると、入浴時間10分以下×湯温40℃以下を安全な“健康手抜き風呂”として推奨しているそう。この健康手抜き風呂の人ほど頭痛や便秘、薄毛の悩みが少ない傾向で、さらに、その他の入浴タイプに比べて糖尿病(かかる可能性が高い人を含む)が半分以下といった、驚きの結果もでています。

あなたはどんな入浴法ですか? 入浴タイプ別診断をチェックしてみて!

早坂 信哉 先生

東京都市大学人間科学部教授、医師、博士(医学)、温泉療法専門医。お風呂を医学的に研究している第一人者。「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」など多数のメディアに出演。主な著書は『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)、『入浴検定 公式テキスト お風呂の「正しい入り方」』(日本入浴協会)など。

 あなたはどのタイプ?入浴温度と時間をチェック!

同調査によると、入浴時間について全国平均が15.2分。冬場の温度設定では、42℃が最も多く、40〜42℃がボリュームゾーンということがわかりました。

リンナイ調べ

入浴習慣の結果をうけて、入浴時間と入浴温度を軸に、入浴習慣を4つのタイプに分類しました。

1)入浴温度40℃以下×入浴時間10分以下・・・「健康手抜き風呂」タイプ

2)入浴温度40℃以下×入浴時間11分以上・・・「のんびり長風呂」タイプ

3)入浴温度41℃以上×入浴時間10分以下・・・「江戸っ子風呂」タイプ

4)入浴温度41℃以上×入浴時間11分以上・・・「熱中症風呂」タイプ

安全かつ健康的な入浴とされる「10分以下×40℃以下(健康手抜き風呂)」の入浴を行っている人は23.1%と2割程度に留まっています。(N=700 浴槽に浸からない人、浴槽温度がわからない人を除く)

リンナイ調べ

【早坂先生コメント】

入浴時間10分以下×湯温40℃以下を安全な“健康手抜き風呂”として推奨しています。浴槽を用いた入浴というと、長い時間お湯に入らないと美容や健康効果がないのでは?と考える人が多いのですが、実際は10分以下のお手軽な“手抜き”の入浴法で十分です。

この“健康手抜き風呂”を実践している人はたった2割でした。逆に全く浴槽に浸からない人も2割もいましたので、気負うことなくまずは10分浴槽に浸かってみてださい。高温の湯や長時間の入浴はのぼせやヒートショックの危険があります。

10分以下×40℃以下は薄毛、便秘、頭痛などの悩みが少ない傾向に!

悩んでいる症状について入浴タイプ別にみると、「健康手抜き風呂」を実践できている人ほど、その他の入浴タイプに比べて、肩こりや頭痛、便秘、汗かき、薄毛など多くの項目において悩んでいる人が少ないということがわかりました。

質問「次のうち、あなたが悩んでいる症状があれば全てお選びください。 」(複数回答 N=700)リンナイ調べ

また、実際に病院で診断されたことのある病気の有無別にみても、 「健康手抜き風呂」を実践している人ほど診断されたことある項目が少なく、糖尿病についてはその他のタイプよりもかかったことがある人・かかる可能性が高いと診断された人が半分以下という結果が明らかになりました。41℃以上の入浴を行っている「江戸っ子風呂」、「熱中症風呂」の人は、高血圧性疾患のリスクが高いことが判明しました。

早坂先生は「40℃までのぬる湯はリラックス効果があります。結果として筋肉の緊張を和らげ、血圧を下げ胃腸の動きを促進し、血流も改善するなどの健康効果があります。逆に湯温が高いと交感神経が興奮し体は緊張します。今回の調査では、“健康手抜き風呂”の人で肩こりをはじめとする複数の項目でそのお悩みが少なかったのは、その適切な入浴方法の効果である可能性が考えられます。」と考察しています。

入浴タイプ別診断!気をつけるポイントは?

各入浴タイプについての特徴と、気をつけるべきポイントを早坂先生に解説いただきました。

※画像リンナイ調べ

あなたはどのタイプでしたか? この調査では、「健康手抜き風呂」を実践している人ほど幸福に思っている人が多い傾向にあることもわかっています。

早坂先生は、「正しい入浴法は睡眠にも良い影響を与え、心身の調子が整うので結果として幸福度が高まるのかもしれません。毎日浸かる入浴をしている人の幸福度が高いという結果は、私が以前行った調査でも同じ結果となっており、偶然ではないと考えられます。また、週2日浸かる入浴をしている人の幸福度が高いのも特徴的です。毎日浸かる入浴をする時間がないという人でも、せめて週末だけでも浸かる入浴をしてみてはどうでしょうか。」と解説、提案しています。

さらに、「これからの寒くなる季節、浴室や脱衣室に暖房がないと、寒さでヒートショックにつながります。6割の方は暖房がなく、それだけヒートショックを引き起こすリスクが高い人が多いという結果になりました。特に若い世代で暖房器具を設置している割合が低かったのですが、若い世代でもヒートショックは起きますので注意が必要ですね。」とアドバイスも。

今日の夜からお風呂の習慣を意識してみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査時期 :2017年9月30日(土)〜10月2日(月)
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :20〜70代 男女 計960人
調査エリア :北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州

【参考】

「入浴習慣」に関する意識調査-リンナイ株式会社

【入浴科学者監修】「時間10分以下×温度40℃以下」の入浴は頭痛・便秘冷え性の悩みが少ない!はWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

神崎 利奈

コスメライター/ブロガー/イベントレポーターコスメの成分についてまで詳しくなってしまうほどコスメ好き。食や美容、健康のイベントに300件以上参加し、レポートしています。お仕事のご依頼はkanzakirina@gmail.comまで。