今週のお役立ち情報
「ドメスティック・バイオレンス」を考える
【PJ 2005年09月09日】−
男女が社会の対等なパートナーとして様々な分野で活躍するためには、その前提として、女性に対する暴力は絶対にあってはならないことだと提言し、内閣府の男女共同参画局では、夫(妻)・パートナーからの暴力、いわゆるドメスティック・バイオレンス「DV」の悩みを持つ女性を支援するために、配偶者からの暴力被害者支援情報を開設している。夫・パートナーからの暴力は、女性の人権を著しく侵害する重大な問題である。女性がドメスティック・バイオレンスの被害に遭わないためには、どのような環境を構築することが望ましいのか考えてみよう。
暴力の原因
暴力の原因としては、夫が妻に暴力を振るうのはある程度は仕方がないといった社会通念、妻に収入がない場合が多いといった男女の経済的格差など、個人の問題として片付けられないような社会の構造的問題も大きく関係しているという。
加害者のタイプ
暴力を振るう加害者については、一定のタイプはなく、年齢、学歴、職種、年収に関係がないといわれている。人当たりが良く、社会的信用もあり、周囲の人からは、家で妻に対して暴力を振るっているとは想像できないと思われている人、家庭という密室の中でのみ暴力を振るう人、普段から誰に対しても暴力的で、見知らぬ人に対しても言いがかりをつけて暴力を振るう人、アルコール依存や薬物依存、精神障害等が関連して暴力を振るっていると考えられる人など、千差万別であるとされている。
加害者が暴力を振るう理由
加害者が暴力を振るう理由はさまざまあると考えられ、その背景には社会における男尊女卑の考え方の残存があるとも言われている。
被害者は、なぜ、逃げることができないのか
被害者は、逃げたら殺されるかもしれないという強い恐怖感から、家を出る決心がつかない。そして、暴力を振るわれ続けることにより、自分は夫から離れることができない。助けてくれる人は誰もいないと無力感に苛まれる場合もある。夫の収入がなければ生活することが困難な場合は、今後の生活を考え、逃げることができないこともある。子どもがいる場合は、子どもの安全や就学の問題などが気にかかり、逃げることに踏み切れない。夫から逃げる場合、被害者の女性が、仕事を辞めなければならなかったり、これまで築いた地域社会での人間関係など失うものが大きいこともある。
子供に与える影響
子供が両親の暴力を目撃したことによって、子どもにさまざまな心身の症状が表れることもある。また、暴力を目撃しながら育った子どもは、自分が育った家庭での人間関係のパターンから、感情表現や問題解決の手段として暴力を用いることを学習することもある。
環境整備は、日本のフェミニズムとして、男女平等を訴えなければならない
女性が、暴力を振るう夫から、逃げることができない理由には、夫が、暴力を振るうのは私のことを愛しているからだ。いつか変わってくれるのではないかと、自分がドメスティック・バイオレンスを受けている被害者であることを自覚できていない女性もいるという。被害者であることを自覚できない女性の中には、本能的に、夫の暴力行為は、そのうち治まるだろうと楽観的に考えている場合もあるだろう。あるいは、自分の夫の暴力行為には、何らかの原因があるのだと模索し、夫から逃げようとはせず、夫が暴力行為に至る原因が自分にあるのではないかという自責の念に駆られる女性もいるかもしれない。女性の心の奥底には、それまでに築いた地域社会での人間関係にウエイトを置き、世間体を気にするばかりに、家庭生活を崩壊させたくないという思いなどが交錯する場合もあるのではないか。
女性は、男性が一方的に依存しようとして寄り掛かってくる重みを、自ら受け止める必要があるのだと感じる、いわゆる母性本能が存在する。一方、男性は、女性に負担がかかるのを当然と思っている。つまり、精神的な負担面での男女不平等が、悲劇を生み出しているとも言える。そう考えると、日本のフェミニズムが、男女平等を強く訴え、男性の意識改革を実践しなければ、ドメスティック・バイオレンスの被害に遭わないための環境整備は実現しないのかもしれない。いずれにしても、女性の負担が大きいのは確かである。とにかく、女心は、複雑だ。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 渡辺 直子【 兵庫県 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
暴力の原因
暴力の原因としては、夫が妻に暴力を振るうのはある程度は仕方がないといった社会通念、妻に収入がない場合が多いといった男女の経済的格差など、個人の問題として片付けられないような社会の構造的問題も大きく関係しているという。
加害者のタイプ
暴力を振るう加害者については、一定のタイプはなく、年齢、学歴、職種、年収に関係がないといわれている。人当たりが良く、社会的信用もあり、周囲の人からは、家で妻に対して暴力を振るっているとは想像できないと思われている人、家庭という密室の中でのみ暴力を振るう人、普段から誰に対しても暴力的で、見知らぬ人に対しても言いがかりをつけて暴力を振るう人、アルコール依存や薬物依存、精神障害等が関連して暴力を振るっていると考えられる人など、千差万別であるとされている。
加害者が暴力を振るう理由
加害者が暴力を振るう理由はさまざまあると考えられ、その背景には社会における男尊女卑の考え方の残存があるとも言われている。
被害者は、なぜ、逃げることができないのか
被害者は、逃げたら殺されるかもしれないという強い恐怖感から、家を出る決心がつかない。そして、暴力を振るわれ続けることにより、自分は夫から離れることができない。助けてくれる人は誰もいないと無力感に苛まれる場合もある。夫の収入がなければ生活することが困難な場合は、今後の生活を考え、逃げることができないこともある。子どもがいる場合は、子どもの安全や就学の問題などが気にかかり、逃げることに踏み切れない。夫から逃げる場合、被害者の女性が、仕事を辞めなければならなかったり、これまで築いた地域社会での人間関係など失うものが大きいこともある。
子供に与える影響
子供が両親の暴力を目撃したことによって、子どもにさまざまな心身の症状が表れることもある。また、暴力を目撃しながら育った子どもは、自分が育った家庭での人間関係のパターンから、感情表現や問題解決の手段として暴力を用いることを学習することもある。
環境整備は、日本のフェミニズムとして、男女平等を訴えなければならない
女性が、暴力を振るう夫から、逃げることができない理由には、夫が、暴力を振るうのは私のことを愛しているからだ。いつか変わってくれるのではないかと、自分がドメスティック・バイオレンスを受けている被害者であることを自覚できていない女性もいるという。被害者であることを自覚できない女性の中には、本能的に、夫の暴力行為は、そのうち治まるだろうと楽観的に考えている場合もあるだろう。あるいは、自分の夫の暴力行為には、何らかの原因があるのだと模索し、夫から逃げようとはせず、夫が暴力行為に至る原因が自分にあるのではないかという自責の念に駆られる女性もいるかもしれない。女性の心の奥底には、それまでに築いた地域社会での人間関係にウエイトを置き、世間体を気にするばかりに、家庭生活を崩壊させたくないという思いなどが交錯する場合もあるのではないか。
女性は、男性が一方的に依存しようとして寄り掛かってくる重みを、自ら受け止める必要があるのだと感じる、いわゆる母性本能が存在する。一方、男性は、女性に負担がかかるのを当然と思っている。つまり、精神的な負担面での男女不平等が、悲劇を生み出しているとも言える。そう考えると、日本のフェミニズムが、男女平等を強く訴え、男性の意識改革を実践しなければ、ドメスティック・バイオレンスの被害に遭わないための環境整備は実現しないのかもしれない。いずれにしても、女性の負担が大きいのは確かである。とにかく、女心は、複雑だ。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 渡辺 直子【 兵庫県 】
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