連携して数字を小さい順に押すチンパンジーの母子(京大霊長類研究所提供)

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 画面の数字を順番に触る課題に対し、チンパンジーの母と子が役割を代えながら協力して回答できることを世界で初めて実証したと、京都大学の松沢哲郎特別教授らの研究グループが発表した。論文は英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。

 研究グループは、1から9までの数字を小さい順に答える能力がある京大霊長類研究所(愛知県犬山市)のチンパンジーの母子3組で実験した。コンピューター画面の前に透明の板を立て、中央で左右に分割。母子とも画面全体を見ることはできるが、それぞれが片方しか触れないようにした。

 画面左右の数字を小さい順に触る課題を与え、右に「1、4、6、7」、左に「2、3、5、8」と表示。右のチンパンジーが1を触った後、左のチンパンジーが2と3を触ると、再び右が4を触り、順番に正しく回答した。

 研究グループは「コミュニケーションや言語には役割や話者の交代がある。役割交代の進化を考える上で貴重な知見と言える」としている。