決め台詞は「ココ・シャネルに祝福を!」Netflixアニメのファッションネタが面白い

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 「ココ・シャネルに祝福を!」の決め台詞とともに、ピンク髪の青年が悪魔祓いをするNetflixで配信中のアニメ「ネオ・ヨキオ」がファッション業界で注目を集め始めている。第1話の開始数分で「カルティエ(Cartier)」のアイコンウオッチ「タンク(TANK)」の1919年モデルが破壊されたり、「シャネル(CHANEL)」のカスタムスーツに悪魔が取り憑くなど、実名やファッション要素が散りばめられた予測不可能なストーリーが特徴だ。
 ネオ・ヨキオは、今年9月にNetflixで公開。ジェイデン・スミス(Jaden Smith)が声を演じる主人公のカズ・カーンは悪魔祓い一族の末裔で、人気ホッケー選手でありながらファッションも常に注目され、街の"Bachelor Board(=イケてる独身男性ランキング)"にもランクインするクールガイ。行きつけの百貨店「バーグドルフ・グッドマン」に足を運ぶと、ホッケー試合のために「マルジェラ」のスニーカーを店員に勧められるような青年だ。タイトルにもなっている"世界一の都市"ネオ・ヨキオを舞台に悪魔祓いの一族として地位を築き、街の平和を乱す悪魔を退治しながらブルジョワライフを送るカズの日常を描いた作品となっている。
 失恋のショックのあまりカズがカルティエの腕時計を投げ捨てるシーンから始まる第1話では、人気ファッションブロガーのヘレナが悪魔に取り憑かれる。悪魔祓いの依頼を受けたカズは、ヘレナがシャネルのフォールコレクションのプレビューを訪れた際にもらったカスタムスーツを着た時点から様子がおかしくなったことに気づき、「ココ・シャネルに祝福を!」という決め台詞とともに悪魔祓いに挑む。ヘレナの声優を務めているのは、実際にファッションブロガーとして人気を集め、現在は女優としても活動するタヴィ・ゲヴィンソン(Tavi Gevinson)だ。全6話を通じて「セリーヌ」や「バーバリー」「ラルフローレン」などのブランド名をはじめ、ダミアン・ハーストやカール・ラガーフェルドといったアーティスト名が多数登場。米Vogueがニューヨークで毎年開催する「メットガラ」を連想させる舞踏会がストーリーに組み込まれるなど、ファッション好きならば思わずニヤケてしまうようなセリフや演出が多く取り入れられている。
 斬新な演出が注目を集めるネオ・ヨキオを生み出したのは、異色の製作陣。脚本・製作総指揮はバンド「ヴァンパイア・ウィークエンド」のリードボーカル エズラ・クーニグが手掛け、アニメーション制作には「攻殻機動隊」シリーズを手掛けたプロダクションI.Gが参加。声優陣にはジェイデン・スミスやタヴィ・ゲヴィンソンのほか、執事ロボット役のジュード・ロウ(Jude Law)、カズの元カノ役のアクレサ・チャン(Alexa Chung)、ライバルのアルカンジェロ役のジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)らが名を連ねている。また、「機動戦士ガンダムUC」や「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」で知られる古橋一浩や「らんま1/2 熱闘編」の西村純二など日本のアニメーション監督も制作に携わっており、ネオ・ヨキオの第4話ではらんまにオマージュを捧げた。1話30分全6話と短いシリーズだが、アニメとファッションそれぞれの視点から楽しめる作品となっている。