【ワシントン=塩原永久】ロス米商務長官と関係が深い海運会社が、米国の経済制裁の対象となっているベネズエラの国営石油企業PDVSAと、取引をしていることが明らかになった。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などが6日までに報じた。

 ロス氏が出資する投資ファンドは別のファンドを通じ、海運会社ナビゲーター・ホールディングスの株式を保有するなど利害関係が深い。同紙などは、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した資料に基づき、PDVSAがナビゲーター社の主要な顧客であることが分かったと伝えている。

 ベネズエラの左翼マドゥロ政権は、野党が多数派を占める国会の立法権などを奪い、独裁を強化した。そのためトランプ米大統領は8月、ベネズエラへの追加制裁を決めた。

 追加制裁はPDVSAの社債取引の禁止などを盛り込んだもので、ナビゲーター社による取引自体は制裁違反とはならない。ただ、制裁対象の企業と米閣僚の関連企業との取引が表面化し、ロス氏の業務遂行で利益相反が生じかねないとの批判が向けられそうだ。