6日、韓国メディアは「韓米同盟は良いが、韓米日同盟は駄目な理由」と題する記事を掲載した。資料写真。

写真拡大

2017年11月6日、韓国・国民日報は「韓米同盟は良いが、韓米日同盟は駄目な理由」と題する記事を掲載した。

記事によると、韓国の軍事専門家らは急速に高度化する北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応するための日米韓の協力の重要性を認めているものの、「軍事同盟」は現実的に難しく、北東アジアの不安定性を増幅させる可能性があると指摘している。

北朝鮮の脅威が高まっていることを受け、日米韓3カ国の軍事協力は強化の傾向をみせている。日米韓は先月、朝鮮半島近くの海域で各国のイージス艦が参加する北朝鮮弾道ミサイル警報訓練を実施した。昨年6月に始まった同訓練はすでに5回目を迎えたが、回数を重ねるごとに交流や共同対応レベルが上がっているとの評価を受けている。

また、日米韓は先月24日にフィリピンで拡大東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相会議を開き、ミサイル警報訓練と対潜訓練を続けていくことで合意した。さらに、3カ国の合同参謀議長と駐韓米軍、駐日米軍の司令官も先月29日にハワイで北朝鮮の脅威に対する共同対応案を議論した。韓国軍関係者は今月5日、「北朝鮮の脅威が高まるほど、3カ国の軍事協力はより強化されていくだろう」と予想している。

日米韓の軍事情報交流も強化されている。米韓と日米の間で行われていた情報交流は、昨年11月に日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が締結されたことで3カ国間での交流が可能となり、内容や速度が増しているという。

一方で、日韓の間で兵器の部品や弾薬、燃料などを相互融通する日韓物品役務相互提供協定(ACSA)は締結されずにいる。韓国では「日本が朝鮮半島問題に介入するきっかけになる可能性がある」と懸念する声が多いという。軍事専門家らは「歴史的な問題と国民情緒のため、日本との軍事協力には制限事項が多い」と指摘している。また、日米韓軍事同盟が中朝露軍事同盟を復活させ、北東アジアの情勢がさらに不安定になる可能性も懸念されている。

韓国の文在寅(ムン・ジェン)大統領が「韓米日の軍事協力が軍事同盟に発展するのは望ましくない」と繰り返し言及してきたことも「適切だ」との評価を受けている。文大統領は今月3日にも、シンガポールのチャンネルニュースアジア(CNA)のインタビューで「韓国と米日の軍事面での協力は北朝鮮の脅威に対応する上で重要だが、3カ国軍事同盟レベルに発展するのは望ましくない」と述べた。

しかし、今回の発言については「時期的に適切でなかった」と指摘する声も上がっている。韓国は7日にトランプ米大統領の初訪韓を控えている。北朝鮮の脅威と中国の存在に対して日米韓3カ国で対応していくことを望む米国との足並みにずれがみられるためだ。峨山政策研究院のチャ・ドゥヒョン客員研究員は「現在の状態でも韓米軍事同盟と米日軍事同盟を中心に3カ国の軍事協力は十分に可能」としつつも、「緊密な韓米日協力を通じて中国と北朝鮮に圧力を掛けたい米国に誤解を与える必要はない」と指摘した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「独島(日本名:竹島)を日本領と主張する日本との同盟はない。それ以外にも日本とは解決しなければならない宿題が多い」「日本は歴史を修正し、加害者から被害者になろうとしている。韓国にとっては敵だ」「日本は信頼できない。本心が分からないから」など日本との同盟関係に否定的なコメントが多く寄せられている。

また「誰のことも信じてはならない」「日本だけでなく、国際社会に永遠の同盟はない。どの国も自国の利益のことしか考えていないから」と主張する声も。

一方で「国益のために視野を広げる必要があるのでは?」「北朝鮮に対抗するためには協力するべき」「文大統領のせいで韓国が孤立してしまう」と指摘する声もみられた。(翻訳・編集/堂本)