【ワシントン=加納宏幸】米NBCテレビは5日、ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査するモラー特別検察官のチームが、フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の訴追に十分な証拠を集めたと伝えた。

 捜査状況に詳しい複数の関係筋の話としている。訴追されれば元政府高官としては初めてで、任命したトランプ大統領は説明責任を迫られることになる。

 捜査はフリン氏が経営するコンサルティング会社のマネーロンダリング(資金洗浄)や、外国取引に関して捜査当局に虚偽の供述があったかを中心に行われているという。フリン氏の会社を補佐し、トランプ氏の政権移行チームにも在籍したフリン氏の息子も捜査対象になっている。

 フリン氏はトルコのエルドアン政権に近い企業から報酬を受け取り、同政権が昨年のクーデター未遂の黒幕として米側に身柄引き渡しを求めている在米イスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン師を調査していたが、当初、外国代理人登録法が義務付ける登録を行っていなかった。

 2015年にはロシアで開かれた行事でプーチン大統領と同席し、多額の講演料を受け取っていた。

 フリン氏は政権発足前に駐米ロシア大使と対露制裁を協議しながら、ペンス副大統領に否定させたことの責任を取り、今年2月に辞任した。モラー氏はこれまでにロシア疑惑に絡み、トランプ陣営の選対本部長だったマナフォート被告ら3人を起訴している。