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山で迷ったら沢に下るのではなく、高いところに登り、遠望することで自分がどこにいるかを確認することが大切だと聞いたことがあります。

相場もまさに同じだと思います。 相場がわからなくなったら、長期のチャートを見て、自分がどこにいるのか位置を確認した上で、相場を遠望してみることが大事です。

長期のチャートを見ることによって、短い期間のチャートでは意外と見えなかったことが、いろいろ見えてきます。 特に、長期の相場の方向性を確認する上で、長期のチャートを見ることが大切です。 そして、より短期間のチャートにブレイクダウンしていくことです。

○月足、週足、日足を見ることでわかること

私は、月足、週足、日足を定期的に見ています。特に、日足は長期というよりは、短期のチャートの一部だと見ており、日々見ています。

週足はそれに次いで多く、1週間の中でも何度も見ています。そして、月足もまた、1週間の中で何回か見ています。特に週足、月足を見ると、自分のイマジネーション(想像力)が刺激され、相場観形成の上で大変役立っていると思います。

それでは、最近のドル/円の月足、週足、日足を見ることで、どんなことが見えてくるか、実地にやってみましょう。

以前から申し上げておりますが、ドル/円特有の変形ダブルトップ(通常のほぼ同じ高さのダブルトップ2つが出現するのと違い、左の山が右の山より大きい形状)を引き続き形成してきています。

ただし、直近の右の山では再び上値を試してきており、これで続伸を続けて2016年12月15日につけた高値118.66を上抜いてくると、この変形ダブルトップが否定される可能性もあります。

逆に、下落に転じ、100.00に向かおうとすると、変形ダブルトップ形成の可能性がまた出てきますので、注目されます。

要するに、今は上がるか下がるかの分かれ道にあり、方向性は不透明な部分があります。どちらかに動いてから判断しても、遅くはないと思われます。

週足にブレイクダウンして見てみましょう。

今年の3月頃から、横ばいレンジとなり、ここのところ再び、レンジの上限である114円台前半近辺を試し始めています。ただし、たとえ114円台前半が上抜けても、値が飛ぶというよりも、今度は114円台後半から115円近辺が次のレジスタンスになりそうです。

日足では、下値が切り上がってきている一方、上値は上げ渋ってきており、このまま値幅が収束して、いずれかにブレイクアウトすると、ブレイクアウトした方向に向かうことになると思われます。

通常のパターンであれば、上にブレイクして、上値を試す可能性は高いと思われます。

ただし、週足のところでもお話しましたように、114円台後半から115円近辺も引き続きレジスタンスとなるものと思われ、あまり相場が跳ねると見るよりも、じっくり様子を見ながらということになりそうです。

そして、再度、月足を見てみますと、目先の上向き加減の形状の意味が大きいことに気づかれることになるでしょう。3月以来の114円台前半トライは、これまであくまでもヒゲです。

しかし、今回は10月の月足が、既に実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)で上に抜けてきていることには、上値に延びる可能性が示されているものと思われます。

それにも関わらず、上方向に抜けなければ、反落のリスクが高まるものと思われます。そういう訳で、今、大変重要な局面に入ってきているということは、ご理解いただけるかと思います。

今回のドル/円の月足では確定的なことは言えませんでした。ただ、日足などの目先だけを見るのとは違って、より大きく遠望することが相場を判断していく上でいかに大事かはご理解いただけたことと思います。

○執筆者プロフィール : 水上 紀行(みずかみ のりゆき)

バーニャ マーケット フォーカスト代表。1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。1983年よりロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。 東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かす。1995年より在日外銀において為替ディーラー及び外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして広く活躍中。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。なお、長年FXに携わって得た経験と知識をもとにした初の著書『ガッツリ稼いで図太く生き残る! FX』が2016年1月21日に発売される。詳しくはこちら。