グローバル人材になるための留学は、たった1つのマインドで成果が決まる

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グローバル時代における留学の意味を考え直す

近年、グローバル時代と言われ、猛スピードで変化していく時代の中、英語教育やインターナショナルスクール、留学の関心が高まる中、なぜ留学なのか?留学をどう活かすのか、グローバル人材とは何なのかということをよく目にすると思います。しかし、実際には、どうしたらいいかわからない?というお声も多いのです。

また、最近では、留学にも長期留学から短期留学・お稽古留学など種類自体も増えていることもあり、留学の定義というものは曖昧な部分です。ただ、留学全体を通して言えることは、たった1つのマインドでグローバル人材になりえるということ。そして、留学するメリット・留学するべき人、やめておくべき人もいますので、今日はそれらにについてお話ししたい思います。


留学に対するたった1つのマインドとは?「点」ではなく「線」で考える

留学するべき人、やめておくべきの基準。ズバリそれは、「自分が何者か?」というマインドを持っているかどうか。つまり、「みんなと同じ・みんなと一緒ではない」ということ。

実は、多くの人が留学を「点」で考えています。つまり留学を単独で考えている人の割合が多く、「線」で考えている人が非常に少ないということ。

どういうことかといえば、留学した経験は素晴らしいことなのですが、ただ単に「留学した」というだけで「アクセサリー」のようになってしまっていては、グローバル人材とは言えないのです。なぜなら、そこで何を得て、自分は何者なのか?ということが明確でないからです。よく、留学して英語力をつけたいというご相談を受けます。しかし、英語力だけであれば日本でも充分可能です。

では、「線」で考えるとはどういうことなのか。それは、自分の人生や生活において、留学したから自分はこれを得て、自分はこういう自分になり、それらを社会にどう貢献していくのか、何ができるのかを明確にしていくことです。これにより、留学は「点」ではなく「線」となります。ですから、現実社会やグローバル人材育成の視点では、「点」で考えているのは非常にもったいないのです。

では、どうしたら「点」が「線」になるのか。「点」になりうるものを挙げてみます。

留学をした目的なぜその国のその学校で学んだのかそれをどう活かすのかなぜそうしようと思ったのか留学して得たことは何か異文化をどう受け入れていくのか日本と留学した国の違いはどういう点かコミュニケーションはどうしたか問題が起きた時、解決策を出せたのか危機管理はどうだったのか自己決断はできたか自己責任ということを理解しているか仲間(チーム)での運営力はどうか自分の意見を持っていたか

など、実は日本の教育とは真逆の発想をすることが非常に大切であり、海外で生活する留学において、自分が得たものを発揮するには、このマインド、つまり自分というものがとても大切だということです。

裏を返せば、上記のようなマインドであれば、留学するメリットとということになります。これらを得られれば、自身にとってとても有益なものとなるでしょう。


留学するべき人・やめるべき人

先にも述べたように、ただ単に「留学をした」という実績だけがほしいのであれば、留学はやめるべきでしょう。費用面での無駄もありますが、その人にとって時間の無駄にもなりかねないからです。

また、他者に依存する人・素直に話を聞けない人・日本の感覚で行ってしまう人もやめるべきです。そもそも留学する(した)のは誰なのかということを認識すべきですし、「日本ではああだった、こうだった」という感覚での留学は、その国に適応していく可能性が低いからです。

厳しいようですが、甘い考えでの留学はやめましょう。留学はチャンスにもなりえますが、「毒」にもなりえるということをしっかりと心に刻み、留学がチャンスとなるマインドと発想を大切にし、自身で行動しながら、よりよき留学体験・真のグローバル人材を目指していきましょう。


【三嶋 香代:留学プロデューサー】


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