特定の食材や食感を極端に嫌う…発達障害に伴う偏食って?

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個人差はあるものの、どの子にも食べ物の好き嫌いはあるもの。その理由はさまざまだが、ひとつは子どもの味覚は発達途中のため、味に慣れていないことで、その食べ物を嫌うことがある。

しかし、発達障害に起因している可能性が考えられる偏食があるという。発達障害に詳しいメディカルスウィッチインクリニックの小林由佳先生に聞いた。

「まず発達障害とは、自閉症スペクトラム障害やADHD(注意欠如・多動性障害)などの総称で、子どもの発達期に起きる何らかの脳の機能といわれている。人との交流が苦手だったり、落ち着きがなかったり…それが、社会生活に支障が生じるような偏りの見られる状態を指します」(小林先生 以下同)

●発達障害による偏食とは

発達障害が関わる偏食とは、どのようなものがあるのだろうか?

「赤い色の食べ物は食べられない、フニャフニャの食感のものはダメ、などのこだわりが見られます。成長過程でみられるような、野菜の苦味などの味が原因によることだけでなく、発達障害児では、感覚過敏や、こだわりによることがあります。過敏さから、ふにゃふにゃな食感がダメだったり、赤い色のたべものは嫌いといった、見た目や、色といった視覚的なところでのこだわりであることも考えられます」

小林先生によると、同じ発達障害児に見られる偏食でも、子どもによって見られる行動はまちまち。敏感に反応するだけでなく、鈍感な感覚を持ち合わせていることもあるとか。

また、そのこだわりは白いご飯しか食べられないなど、極端なケースもあれば、うどんだけを食べていた子が半年後にうどんから卵かけご飯に変わるといった具合に、時間が経つと変わる場合もある。

●発達障害による偏食、その対応策は?

発達障害による偏食で難しいのは、成長過程で見られる好き嫌いだけによらず、こだわりによることもあり、どう対応したらいいのかわからないことにある。

「発達障害の偏食対策は、苦手なものに慣れるための工夫をするのがいいと思います。例えば、ある特定の色が苦手な子に対しては、その色が見えないくらいに細かくすると食べてくれることもあります。ただし、体が拒絶反応を起こして吐くなどといった症状が見られるお子さんもいるため、嫌がる場合の無理強いは禁物です。ある特定の味が嫌いな場合で、かつ過敏な場合は、入っていることに気づくと、偏食がひどくなる場合もあります」

子どもによって何がダメかは異なる。そのため、正解がないのが現状だ。

「気になることがあれば、児童精神科を訪れてみてください。児童精神科は偏見もまだあり、敷居が高いと思われていますが、アドバイスを受けることで対応が楽になることもあるため、病院を利用するぐらいの気持ちで相談にきてください。早く療育を受けると、対応がしやすくなることもあります。」

特定の色の食材や食感を極端に嫌う。もしこうした行動が見られる場合は、一度児童精神科に相談してみるのもひとつの手段だ。

(取材・文:石水典子 編集:ノオト)

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