ゆうこすが考える「SNSと多動力」とは?(写真:Tomoki Kuwajima)

「Instagram」「Twitter」「LINE」……etc。SNSを仕事でも使う機会が増えています。でも実は苦手、よくわからない……そんなことをうっすらとお思いの皆さんに、SNSの申し子、20代女性に圧倒的な人気を誇る「ゆうこす」こと菅本裕子が、イマドキSNS事情をお届けします。
元アイドルという異色の経歴を持ち、どん底の時代からSNSを駆使して自分をブランディングした彼女ならではの視点。連載最終回は「SNSと多動力」についてです。

「多動力」とSNSは相性バツグン!


この連載の記事一覧はこちら

2017年5月に刊行されて以来、大きな反響を呼んでいる堀江貴文さんの『多動力』(幻冬舎)。何種類もの仕事を同時に動かす堀江さんの「究極の力」の秘密を知りたいと、読んだ方も多いのではないでしょうか。

これまで「多動」な人は「集中力が続かない人」というマイナスのイメージを持たれがちでした。

実は私も子どもの頃から注意力が散漫で、授業に集中することができませんでした。小学生の頃、スカートをはき忘れタイツ姿のまま登校しようとして、親に指摘されたことも。

しかし、「1つのことに集中できず、興味がすぐ次のことに移ってしまう」特徴が、欠点ではなく、武器になる時代が来たのです!

何を隠そう、私がSNSで夢を叶えられた秘訣も、実はここにあります。いくつもの異なることを同時にこなす「多動力」があったからこそ、同時に複数のSNSを使って発信力を高め、「やりたいことだけやって」生きられるようになった。自己プロデュースを始めてたった1年半で、年収は100倍にもなったのです。

『多動力』にも“すべての仕事はスマホでできる”とありますが、私も大体のことはスマホで済ませています。


打ち合わせ中もスマホとPCはマストアイテム!(写真:著者提供)

Twitterでイベントの告知をしたり、LINE LIVEで生配信をしたり。Instagram(以下、インスタ)にアップする写真や、PCで作成するのが一般的なYouTubeのサムネイル画像もスマホ1台で作っています。それも、車での移動中やトイレの中、時には会議中に。時間ができたときにではなく、つねに何かをしながら発信しているのです。

それができるのはSNSだからこそ。SNSは「ながら」で自己プロデュースができる場所。そう、「SNS×多動力」はビジネス的観点で見ても最強なのです!

連載最終回となる今回は、多動力をSNSという舞台で発揮し、ビジネスに昇華させた私が考える「SNSと多動力」についてです。

3つの肩書を持てばあなたの価値は1万倍になる

「あなたの代わりがいる限り、あなたの価値は上がらない」と堀江さんも書いていますが、まさにそのとおり。私も肩書が1つしかないうちは、SNSからビジネスにつなげることはできないと思います。

自己プロデュースを始める前の私の肩書は「元アイドル」のみ。この頃は仕事がなく、ニートとして生活するしかありませんでした。

しかし、今ではインスタグラマー、ユーチューバー、モデル、SNSアドバイザーなど、さまざまな肩書で紹介されるように。

自分のアイデンティティを“モテ”に見いだしてからは、自ら「モテクリエイター」という肩書も作りました。モテるために生きている私が、動画作成などクリエイター的な活動を通して「モテ情報」を発信する。何をしている人なのか一目でわかるようにしたことで、多くの仕事が舞いこむようになりました。ほかの誰も名乗っていない唯一無二の肩書を作ったことで、私の価値は何倍にもなったのです!

自己プロデュースがしやすいSNSではこうした肩書が大事。今、SNSで夢を叶えたい女性たちに向けてワークショップを開催しているのですが、まずは自己分析をし、自分の個性を複数見つけるように伝えています。「女性×モテたい×クリエイター」というように、肩書は個性を組み合わせることで作れるのです。

しかし、その肩書が周りの認識とかけ離れていては意味がありません。活動実績もないのにいきなり「モデル」と名乗っても、フォロワーに「勘違いしている人」と思われるだけです。

まずはなりたい自分像をSNSで作り、発信し続けてフォロワー=ファンを増やす。そして、フォロワーに浸透し始めたかなというタイミングで言語化する。これが成功のコツです。


モテクリエイターとして開催したモテのワークショップ「ゆうこすモテ教室」(写真:著者提供)

寿司屋の修業なんて意味がない

もはやノウハウに価値はなく、その習得に貴重な時間を割くのは無駄だという堀江さんの考えに私も共感します。

SNSでの発信を仕事にしている私ですが、その方法を学校で習ったことはありません。その代わり、仕事がなかった2年の間、毎日Twitter、インスタ、YouTubeのありとあらゆるアカウントを見続けていました。

何よりもSNSが好きで、堀江さんの言う「サルのようにハマった」経験があるからこそ、どのような発信をすれば効果的かがわかったし、好きなことを仕事にしようと思えました。

よく学校に通っただけで満足してしまう人がいますが、もったいない! 専門学校に通うと、実際には使わない技術も時間をかけて学ぶことになります。

実は、私は料理の専門学校に通い、和食の修業までしたのですが、普段家で料理をするときに参考にするのは料理アプリのレシピだったりします(笑)。オープンプラットフォームで大勢の料理知識が集約されているアプリがあれば、学校で学ばなくても料理上手になれるのです。

大体のことはネットで検索すれば出てくる現代。何か知りたいことがあったら、調べればいい。私はYouTubeでメイク動画を配信していますが、動画編集もメイクもすべて独学。ネットやSNSで得た知識です。

時間をかけてノウハウを学ぶよりも、必要な情報だけを取りに行ったほうがはるかに効率がいいし、成長も速い!

もし調べてもわからないことがあれば、わかる人に聞けばいいんです。私も、動画編集についてTwitterでフォロワーに質問して教えてもらうことがあります。

見切り発車は成功のもと

振り返ってみると、私はつねにSNSで見切り発車をしていて、それが結果的に成長につながっています。

堀江さん同様、私も「走りながら考える」タイプ。新しいSNSアプリが登場したり、SNSに新機能が追加されたら、使い方がよくわからなくてもとりあえず使ってみる! やりたいと思ったことは、すぐにTwitterで「始めます」と宣言してしまうのです。

今までで最大の見切り発車は、昨年、個人事務所を設立したこと。当時は仕事が何もない状態にもかかわらず、「いけるかも?」という思いだけで、立ち上げてしまったのですから。

ほぼ毎日「生配信」しているLINE LIVEも、あまり中身を考えすぎずに始めた企画が大きな反響を呼ぶこともあります。

去年のハロウィンの「ゆうこすをさがせ! in渋谷」というイベントは、実は前日に思いついた企画です。本当に「見切り発車」でしたが、当日はたくさんの人が参加してくださり、大きな反響がありました。


2016年のハロウィン企画。生配信しながら参加者を募った「ゆうこすをさがせ! in渋谷」(写真:著者提供)

見切り発車な分、失敗することもありますが、私はそれでいいと思っています。後から修正すればいいし、ダメな部分はプラスに転換できます。まずは始めてしまって、トライアル&エラーを繰り返しながら人よりも早く吸収する。だからこそ、存在感を増すことができるのです。

逆に、半年以上かけて念入りに準備をしたYouTube、最初の動画はうまくいきませんでした。動画編集をやったことがない私は、自分ではできないからと専門スタッフに動画編集を委託したところ、1本の動画を作るのに1カ月もかかるうえに、私らしさがない仕上がりに……。結局、公開せずに終わりました。

でも、わからないなりに自分で作業してみたら、早いし納得のいく動画ができたのです。

事前のめんどくさい手続きや会議での合意がいらず、スマホ1つで、自分の判断で発信できるSNSは、見切り発車がしやすい場所だと思います。

仕事を選ぶ勇気

私が発信者として何よりも大事だと思うのは「フォロワーの信頼を裏切らない」こと。

あらゆる情報があふれているネット、数多くのSNSアカウントがある今。私のアカウントを見てもらうためには、いかに「フォロワーが信頼できると思う情報」を提供できているかがカギになります。

私はこれまで本当にいいと思ったものだけを発信し続け、時間をかけてフォロワーとの信頼関係を築いてきました。

「信用経済」という言葉がよく使われていますが、この“信頼の積み上げ”があるからこそ、フォロワーは私が紹介した商品なら信用できる、と購入してくれるのです。

私がセレクトした商品を生配信しながら販売すると、ありがたいことに10分で完売ということがよくあります。「今までゆうこすが紹介したものに噓はなかったから、迷わずに買おう」と、いわば私の信用を買ってくださっているのだと思うのです。

だからこそ、私はその信頼を絶対に裏切りたくない。アカウントの信頼度を守るため、仕事は選びます。

インスタで商品PRのお仕事をいただくことがありますが、私は自分がいいと思えないものについてはお断りしています。仕事がなかった頃から現在まで、このスタンスは変わっていません。

堀江さんのおっしゃるとおり、仕事は逃げません。世の中には意に沿わない仕事しかないわけではないのです。実際に、ただ好きで紹介していたコスメのメーカーから連絡が来て、イメージモデルの仕事をいただいたこともあります。


後から仕事につながった角質ケア用品「Cure」を紹介したインスタの動画(写真:著者提供)

自分が嫌な仕事を受けても、残るのはおカネだけ。そこからやりたい仕事にはつながらないし、フォロワーとの信頼関係も崩れてしまいます。そうならないために、SNSでも「仕事を選ぶ勇気」は必要なのです。

「多動力」をビジネスで実践するために


ここまで堀江さんの『多動力』の内容と絡めながら、私がSNSで夢を叶えるために実践したことをご紹介してきました。

「多動力」とSNSは相性がいい。そう思いませんか? 少なくとも、私は『多動力』を読んで、この2つを組み合わせれば最強だと思いました。実際に、SNSだけでなく「多動力」があったからこそ、私は年収100倍とビジネス的にも成功することができたのです。

『多動力』を読んで、ビジネスに応用したいとお考えの方も多いと思います。でも、具体的に何から始めていいかわからない、という方。まずは、気軽に始められるSNSで実践してみるのはいかがでしょうか?

拙著『SNSで夢を叶える』では、発信に必要なノウハウはもちろん、私の発信者としての心構えもすべて公開しています。ぜひ、『多動力』と『SNSで夢を叶える』をセットでお読みいただき、お仕事に役立てていただければと思います(笑)。

一度きりの短い人生、皆さまのやりたいことを最短で達成するためのヒントになれば幸いです。