2日、韓国メディアによると、韓国の大田都市鉄道の電車内にくまのぬいぐるみが登場し、話題となっている。資料写真。

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2017年11月2日、韓国・朝鮮ビズによると、韓国の大田(テジョン)都市鉄道の電車内にくまのぬいぐるみが登場し、話題となっている。

大田都市鉄道公社は1日、「妊婦を配慮する文化を広めるため、電車内の全ての妊婦優先席(84席)にくまのぬいぐるみを置いた」と明らかにした。くまのぬいぐるみが持つプラカードには「ここは妊婦優先席です」と書かれているという。

大田都市鉄道公社は2011年、韓国の都市鉄道機関の中で初めて電車内に妊婦優先席を設置した。妊婦優先席の存在を広く知らせるため、座席のシートをピンク色に変更したり、妊婦らにバッジを配布するなどさまざまな努力をしてきたという。

しかし、妊婦優先席が設置されて5年が過ぎたが、韓国ではいまだに「配慮」文化が定着していないという。韓国の保健福祉部によると、妊婦の約2人に1人が「席を譲ってもらう」などの配慮を受けられていないのが現状だ。妊婦を配慮できない理由として最も多いのは「妊婦かどうか分からない」で、2番目が「方法が分からない」だという。

妊婦優先席は導入されてから現在まで、常に議論の対象となってきた。意見が分かれているのは「席を空けておくべきか」という点。一方の意見は「妊婦が電車に乗ってきたら席を立てばいい」というもので、「『配慮席』であるため強制性はない上、空けておくのは非効率的だ」との主張だ。もう一方は「妊婦が譲ってもらいにくくなるため、常に空けておかなければならない」との意見で、「妊娠初期などは見た目で妊婦であるかを判断するのは難しいため、空けておくのが『配慮』」と主張している。

ソウル地下鉄を運営するソウル交通公社でも、「配慮」文化を定着させるため、「妊婦など社会的弱者のため席を空けておいてほしい」と呼び掛ける放送をするなどの試みが行われている。しかし、どのキャンペーンも「効果がほとんどない」との指摘を受けており、「実効性のある政策が必要だ」と求める声が出ているという。

大田都市鉄道公社の新たな試みについて、韓国のネットユーザーからは「グッドアイデア」「センスがいいね」「くまが妊婦優先席を管理するという発想がかわいい」「空けておくのがいい。一度席に座ると、譲ろうという気がなくなってしまうから」「弱者に『譲る美徳』を示すことが先進国になる近道だ」など好意的な反応が数多く寄せられている。

また「妊婦優先席に妊婦が座っているのを一度も見たことがない」「妊婦が前に立っているのに座り続けている男性を何人も見た」「優先席が必要であること自体が悲しい。お年寄りと同じように、みんなが当たり前に妊婦に席を譲っていればそんな席はできなかったのに」など、妊婦への配慮が定着していない現状を嘆く声も多い。

一方で「断言する。すぐにぬいぐるみを持ち去る人が現れる。この世から配慮という人間味が消えたのはもうずいぶん前のことだよ」との意見や、「子供たちが欲しいと言って騒ぎそう」「果たして効果があるかな?韓国には図々しい人が多いから」などと懸念する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)