米民主党全国委員会暫定委員長を務めたドナ・ブラジル氏(左)とヒラリー・クリントン元国務長官(左:2016年7月26日撮影、右:2017年6月1日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米民主党全国委員会(DNC)の元暫定委員長が、2016年米大統領選のさなかにヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官が公開イベントを体調不良で途中退席したことを受け、大統領候補をクリントン氏から当時副大統領だったジョゼフ・バイデン(Joseph Biden)にすげ替えることを検討していたことが4日、回顧録の抜粋から明らかになった。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)はドナ・ブラジル(Donna Brazile)氏(57)の新刊(7日に発売予定)の見本を入手し、その詳細を伝えた。ブラジル氏は米大統領選が重大な局面を迎えていた数か月間にDNC暫定委員長を務めた。

 ブラジル氏は、DNC暫定委員長としての力を行使し、大統領選の民主党候補をクリントン氏とその副大統領候補ティム・ケーン(Tim Kaine)氏からバイデン氏とコリー・ブッカー(Cory Booker)上院議員にすげ替える手続きに着手することを検討していたと記している。

 ブラジル氏は、バイデン氏らは労働者階級の有権者にとって最も魅力的な候補者となり、対立候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に勝てると考えていた。

 それはニューヨークで開かれた9.11米同時多発攻撃の追悼式典をクリントン氏が体調不良で途中退席した後のことだったという。クリントン氏が途中退席する様子は動画で撮影され、あっという間に拡散した。

 しかしブラジル氏がこの計画を実行に移すことはなかった。

 ブラジル氏は「私はヒラリーのことを考え、またヒラリーのことを誇らしいと思って熱狂している米国のすべての女性のことを考えた。彼女たちのことを思うとこの計画を実行できなかった」と書いている。

 またブラジル氏はクリントン陣営について、運営がまずく、うぬぼれており、マイノリティーの票は取れて当然と考えていたと述べている。
【翻訳編集】AFPBB News